公立高トップ、都立日比谷がオンライン授業続けるワケ

17人の教師によるプロジェクトチーム

日比谷高校(定員320人)の最近の進学実績はめざましい。2020年は東京大学、京都大学、東京工業大学、一橋大学に国公立大学医学部医学科を加えた現役合格者数が計78人となった。武内校長は都立高校校長としては異例の9年目を迎えるが、1年目の同合格者数は44人、8年目で目標の70人超えを達成した。中高一貫の私立校と違い、3年制の公立高校の進学実績を飛躍的に伸ばすのは至難の業だ。名門復活の立役者と呼ばれる武内校長は来年3月に定年退職を迎えるが、最後の年にコロナが襲った。

「ショックだった」。非常事態宣言による休校継続を余儀なくされた武内校長は4月1日にオンライン授業の実施を決定、都とも調整し、教師17人によるプロジェクトチームを立ち上げた。学びを止めないための決断は早かった。

都立日比谷高校の武内彰校長

各教室にネット対応機器を設定し、全生徒の保護者に協力を呼びかけた。4月15日からトライアル授業を開始し、5月7日から正式にスタートした。何かと対応が遅いといわれる公立だが、「先生方は誰一人文句を言わず、迅速に対応してくれた」と話す。

ほかの都立高校はどのように対応したのか。日比谷高校のライバル校の都立西高校や都立国立高校では、部分的にネットを活用しているが、原則は分散登校による授業と在宅での自主学習だ。国立高校は「オンラインでのホームルームを開始するなどネット対応を急いでいる。コロナの第2波がきたときにはオンライン授業で対応できるようにしたい」という。

感染防止のため、都から厳しい制限が設けられる中、大半の都立高校はまずは分散登校で対処し、3段階に分けて通常の授業のベースに戻す方針を取った。通常50分の6コマの授業は30分で3コマに。次の段階で40分、6コマになるがそれぞれ2週間程度の日数を要すると見込まれ、通常ベースの授業に戻るのに時間を要してしまう。

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