携帯、5Gで便利さ拡張 通信速度が100倍にアップ

5GはVR(拡張現実)のような新たなサービスも広げると期待される
5GはVR(拡張現実)のような新たなサービスも広げると期待される

次世代通信規格「5G」のサービスが始まったとニュースで見たわ。携帯電話はどう変わるのかしら。月々の携帯電話の料金は負担が重いけれど、さらに高くなってしまうのかしら。携帯電話サービスの今後について、桑野ゆきえさんと斎藤かな子さんに杉本貴司編集委員が解説した。

――5Gとは、どのようなものでしょうか?

5Gとは、携帯電話に使われる通信回線の規格のことです。携帯の通信規格は10年に一度くらいのペースで新しくなっており、今回が5世代目となります。日本でも3月に実用化されました。

ただ、使えるエリアがまだ都会のわずかで、対応しているスマートフォンも少なく、ほとんどの人が使ったことがないと思います。いつでもどこでも5Gが使えるようになるにはインフラ整備が必要で、まだ数年かかりそうです。

――新しいサービスが広がりそうですね。

5Gの特徴は、とにかく通信のスピードが速いこと。現行の4Gの100倍に近いともいわれます。例えば2時間程度の映画なら数秒でダウンロードできます。

新型コロナウイルスで注目されるオンライン診療も、診察をスマホで済ませるだけでなく、5Gを活用すれば複雑な手術も離れた場所でできるといわれます。ほぼタイムロスなく通信がつながるためで、1ミリ単位の繊細なメスの使い方が問われるバーチャル手術も可能になりそうです。

複数回線と同時に接続できるのも5Gの魅力です。身の回りに様々なセンサーを張り巡らせて情報をやりとりできるようになります。例えば、自動運転車。車のセンサーから送られる映像データだけでなく、道路に取り付けたセンサーなどの情報から走行状態を判断することができます。

スマホで楽しむ動画も、もっと進化するでしょう。サッカーの中継を好きな視点から見る「マルチアングル」や、仮想現実(VR)のコンテンツも、5G時代には当たり前になるでしょう。

――でも、ますます毎月の携帯料金が増えそうです。

ソフトバンクは「5G基本料」として月1000円を上乗せします(8月末までに申し込めば2年間は無料)。NTTドコモも、これまでの大容量プランの価格を引き上げました。「au」のKDDIは、毎月使える通信容量の上限をなくすプランを導入し、両社に対抗する考えです。

携帯業界では楽天も新たに参入しましたが、6月に予定していた5Gのサービス開始はコロナの影響で3カ月遅れることになりました。まだ5Gの価格には言及しておらず、他の3社は楽天の出方をうかがっているところです。

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