――今後はどうなるのでしょうか。

現在は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で外国人の受け入れもストップしています。見込んでいた外国人が来日できず、困っている職場も出ています。しかし送り出すアジアの国々で準備が整い始めたほか、日本政府も制度の見直しを進めています。新型コロナ問題が終息すれば、特定技能制度を利用する外国人は徐々に増えるでしょう。

これから最も大切なことは特定技能で来日する外国人を単なる労働力と見るのではなく、私たちと同じように暮らす人間としてみることではないでしょうか。5年働いて試験に合格しなければ、家族を連れてくることも、日本でそれ以上働き続けることもできない制度で外国人に魅力を感じてもらえるでしょうか。

働き手がほしい国は世界中にたくさんあります。日本で働くことに大きなメリットがなければ、世界的な人材の獲得競争にも負けてしまう恐れがあります。

ちょっとウンチク

人口減前提に社会変える

外国人労働者に期待が集まるのは今後、日本の人口が減るためだ。少子高齢化で高齢者は増えるが、主な働き手となるはずの生産年齢人口(15~64歳)は急速に減る。19年10月時点の同人口は7507万人(総務省)。これが国立社会保障・人口問題研究所の推計で40年には約6000万人になる。20年で1500万人も減る計算だ。今の東京都の人口(約1400万人)以上の人がすっぽりいなくなる。

外国人だけでなく、高齢者や女性にもっと働いてもらおうともいわれ続けてきたが、限界がある。人口減を前提に社会を変えていくことも求められている。(編集委員 山口聡)

■今回のニッキィ
浜田 康子さん 通訳兼キャリアカウンセラー。企業の社員研修に登壇する機会も多い。新型コロナウイルス禍で、大半が遠隔研修に。「テレビ会議システムの様々な機能を使いこなしたいですね」
坂東橋 なおさん 主婦。市販のマスクが手に入りにくくなり、自宅のミシンで家族用のマスクを作り始めた。「通販サイトで買った布やゴムで作ったマスクは家族や近所の人たちから好評です」

[日本経済新聞夕刊 2020年4月27日付]

「ニッキィの大疑問」は原則月曜掲載です。

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