男性育休、日本で根付くか 制度は一流も実態は二流

――男性の育休取得が根付くための課題は何ですか?

人口減少が進む日本で、働き手を確保するには女性の社会進出を促すことが不可欠です。そのためには仕事と家庭の役割分担という意識を根本的に見直す必要があります。残業が当たり前の職場では取得が難しいため、長時間労働の是正も重要です。

新潟県の金属屋根部品メーカーのサカタ製作所はまず残業ゼロに取り組みました。誰もが休みやすくなり、男性の育休取得100%を達成し、優秀な人材の確保にも役立っています。業務の見直しが経営上の好循環にもつながる事例といえるでしょう。

ちょっとウンチク

「子育ては女性」偏見なお

新型コロナウイルスの感染拡大を防ごうと安倍晋三首相が一斉休校を要請しました。職場に影響がないものか、企業に問い合わせました。驚いたのは「子育て中の女性社員が少ないので大丈夫です」といった返答が複数あったことです。この前提は「子育ては女性の役割」。子どもがいる男性社員の存在が思考から抜けています。

とっさの場面で表出する無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)。悪気はないのでしょうが、当事者は職場の性別役割分担意識を敏感に察知します。育休を取りたくとも取りたいと言いにくい雰囲気を無意識の偏見が醸成しています。

(編集委員 石塚由紀夫)

■今回のニッキィ
金子 美紀さん 公認会計士。新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務している。仕事内容の調整などで不便さを感じる時もあるが、「通勤時間がないのは利点。やりたいことに集中できます」
岩下 智子さん 出産を機に実家のある佐賀県に転居。育児の面では大変心強いという。「転居には夫も賛成してくれました。夫は新しい職場で残業もなくなり、育児にも積極的に関わってくれます」

[日本経済新聞夕刊 2020年3月30日付]

「ニッキィの大疑問」は原則月曜掲載です。

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