くらし&ハウス

シニアの道具箱

缶やボトルのフタが開かない… これ1個で悩み解消

2013/5/2

中高年ともなれば、体のどこかしらに痛みが走ったり、自由が利かない箇所が出てきたりする。首や肩の張り、握力・腕力の低下、指先のしびれ、足腰の痛み、肘や膝の関節痛など、誰もが多かれ少なかれ悩みを抱えているはず。体の不具合は「長い年月を一生懸命に生きてきた証し」ではあるが、日々の暮らしに支障が出てくるようだと、そうのんきに構えてもいられない。今回は「指に力が入らない」「腕が真っ直ぐに伸びない」「物をしっかりつかめない」といった腕・手・指の機能低下をカバーしてくれる便利グッズを紹介しよう。(ジャーナリスト・高嶋健夫)
累計800万個も売れているダイイチの「らくらく実感オープナー」

■日常生活に立ちはだかる意外な“壁”

ここに興味深い調査結果がある。「リウマチ患者が食事・更衣・移動・排泄(はいせつ)・入浴などの日常生活の基本的な動作をどうやっているか」を尋ねた結果だ。2009年に公益社団法人日本リウマチ友の会(長谷川三枝子会長)が、約1万5400人の患者会員を対象に実施したもので、回答数は約8300人(回答率53.9%)。同協会が発行した『2010年リウマチ白書』の中に収載されている。

調査は「洗髪する」「字を書く」「靴のひもを結ぶ」といった十数項目の日常生活動作(ADL)について、それぞれ「普通にできる」「何とか1人でできる」「自助具・福祉用具などを使わないと1人でできない」「一部人に手伝ってもらう」「全くできない」の5段階で自分が近い状態を選ぶという方式で聞いている。

それによると、「普通にできる」「何とか1人でできる」と答えた人の割合が最も少なかった動作、言い換えれば「自分1人で普通にやるのが最も困難な動作」は、「ビン類のフタの開閉」だった。「普通にできる」と「何とか1人でできる」を合わせても29.0%にすぎず、実に10人に7人以上が「普通にはできない」と答えているのだ。残りの人たちはどうしているかというと、「自助具・福祉用具を使って……」が24.2パーセント、「人に手伝ってもらう」が29.2パーセントなどとなっている。

ちなみに、2位以下には「タオル・ふきんを絞る」(「普通にできる」と「何とかできる」の合計が59.3%)、「階段の上り下り」(同64.1%)、「爪を切る(手・足)」(同67.9%)、「ドアの開閉」(同77.0%)といった項目が並ぶ。

この数字を見ればわかるように、「自分でできる」という人が半数にも達しないのは「ビン類のフタの開閉」だけで、断トツの“困りもの”なのだ。

この調査結果、苦労の程度には違いはあるにしても、リウマチ患者に限らず、一定年齢以上のシニアの多くが実感している「共通の悩み」ではないか、と筆者は捉えている。というのも、ユニバーサルデザイン(UD)の取材を続けてきた筆者が一番多く受けてきた質問も「フタが開けられなくて困っているのだが……」というものだからだ。

くらし&ハウス 新着記事

ALL CHANNEL