「心技体」を整え、自己ベストに挑む[PR]SMBC日興証券の障がい者アスリートたち シリーズ1

2020/1/31
写真提供:西岡 浩記、SMBC日興証券

障がいを抱えていても現役アスリートとして活躍する人たちがいる。年齢を重ねてもなお自己ベスト更新を成し遂げる勇姿は、周囲の人々に勇気すら与えてくれる。第一線で活躍を続けるための体調管理や食事、メンタル維持の秘訣とは――。SMBC日興証券の障がい者アスリート社員たちにシリーズで聞いた。

独自の呼吸法で爆発的なパワーを

スポーツの世界ではよく「心技体」という言葉を耳にする。パラ・パワーリフティング男子88キロ級で2008年の国際大会から3大会連続で入賞を果たし、40代でなお自己ベスト更新中の大堂秀樹選手が明かす心技体は実にユニークでわかりやすい。

大堂秀樹(おおどう・ひでき)愛知県出身、パラ・パワーリフティング88キロ級。2008年北京よりパラリンピック3大会連続出場。2020年第3回パラ・パワーリフティングチャレンジカップ京都88キロ級優勝。88キロ級日本記録保持者。両下肢機能全廃。(第18回全日本パラ・パワーリフティング選手権大会 写真提供:©PHOTO KISHIMOTO)

まず試合前後に欠かさぬルーティンがコーラとカップ麺。コーラならどこにでもあるし、海外遠征時も現地の水と違い、飲んでもおなかをこわす心配がない。お湯を注ぐだけのカップ麺は1個食べたら、体重がどれだけ増えるかおよそ見当がつき、検量をパスする計算もしやすいからだ。

コーラは先輩に勧められ、カップ麺は海外遠征時、現地の食事が口に合わず、街中の店でたまたま見つけ、買って食べたら調子が良かったという自らの成功体験に基づく。いずれも大堂選手にとって、大一番を前に「心」穏やかに競技に集中するための作法といえる。

競技で欠かせない「技」は呼吸法だ。バーベルを上げるときは息を吐きながら、というのが一般的だが、大堂選手は違う。まず肺に圧をかけて1回吸って、全部吐く。次にもう1回目いっぱい吸い、息をとめた状態でバーベルを上げる。その間、およそ3秒間。そのやり方を教わり、その場で試してみたらいきなり記録が5キロ伸びたのに驚いた。呼吸法が精神統一と爆発的なパワーを生む力を秘めていることを知り、独自の呼吸法を採り入れて間もなく20年になる。

18歳のとき、バイクの事故で脊髄を損傷し、車いすの生活となった大堂選手。入院先で出会ったパワーリフティングの競技者に影響され、1997年からこの道に入った。

自己ベスト更新に向け、四六時中、練習漬けの日々かと思いきや、1日長くてもせいぜい2時間という。コーチの助言に従い、短い時間でも体にそれなりの負荷をかける内容重視のプログラムへと切り替えたからである。

練習で疲れたなと思ったら、寝る。疲れがしっかりとれたと思ったら、起きる。野菜は普段、あまり口にしない、というが、食べたくなるときがたまにある。もりもり食べるのはそんなときだけ。自分の「体」の声に耳を傾け、素直に従う。それが大堂選手にとっての究極のルーティンだ。

「自分の体の声に耳を傾ける」と大堂選手は話す

練習も好きだし、今はアスリートとしての活動が自分の仕事になっている。事故で車いすの生活になり、2016年には上腕二頭筋の肩側の付け根付近を脱臼し、手術したこともある。だが、常に前を向き続けることを忘れない。「限りある人生だから、ムダなことはしたくない。落ち込んでいるより、次はどうしようかを考えることの方がよっぽど楽しい」

普段気にかけているのは世界ランキングの動向という。入賞圏内となる「8位」の記録と自己ベストを常に見比べながら、いかにその域に近づき、突破できるか。間近に控える国際的なスポーツの大会や、地元・名古屋で2026年開催予定のアジアパラ競技大会をにらみ、日々刻々変化を見せる世界ランキング記録とにらめっこが続く。

規則正しい生活で持てる力を発揮

17人いる(2020年11月時点)SMBC日興証券の障がい者アスリート社員の中で最年長の上與那原(うえよなばる)寛和選手(48)。アラフィフ世代の彼が現在、取り組む競技は陸上の400メートルと1500メートルだ。2008年の国際大会以降3大会連続の出場経験があり、北京大会では当時、挑んでいたマラソンで銀メダルに輝いた。

上與那原寛和(うえよなばる・ひろかず)沖縄県出身、パラ陸上400メートル、1500メートル(T52クラス)。2008年北京よりパラリンピック3大会連続出場。北京ではマラソンで銀メダル獲得。ドバイ2019世界パラ陸上競技選手権大会400メートル4位、1500メートル銀メダル。頸髄損傷による四肢まひ。(写真提供:SMBC日興証券)

日々心がけているのは、規則正しい生活。睡眠は一日7~8時間は確保し、疲れを翌日に残さない。食事は朝昼晩の3回、バランスよく食べ、青汁を1本飲むというのも日課になった。

車いすマラソンが競技種目からなくなってしまったため車いす陸上の中・短距離に転向した上與那原選手。マラソンなら距離が長いため、たとえ前半で出遅れたとしても後半で挽回がきく。コースには上り坂、下り坂があり、どこで勝負をかけるか、その見極めも勝負の分かれ目だが、距離が短い陸上はそうはいかない。車いすでいかに早く、自分のトップスピードまでもっていけるか。スタートダッシュにおける瞬発力がカギになる。

そのために午前中3時間、1人でまず1500メートル、次に400メートルの順で最低5本ずつ走り込む。夕食を済ませた夜には、地元のアスリート仲間と一緒に今度は2時間ほど持久力維持を兼ね軽めの練習メニューをこなす。主な練習の舞台は平日は地元の競技場のトラック、週末は公道で、追い風や向かい風を受けながら駆け抜ける。

28歳のとき、バイクで帰宅途中に起きた乗用車との接触事故で、頸椎を損傷。以来、足が動かなくなり、車いすの生活を続け、手にもまひが残る。車いすマラソンをきっかけにアスリートの世界に入ったのは31歳になってからだ。

車いす陸上の場合、タイヤのゴム質や空気圧といった車いす自体の調整も勝敗を左右する要因の1つ。健常者による競技と違い、微妙なコンディション調整も欠かせない。

周囲の人々や会社への感謝を忘れない上與那原選手

「日々、競技を続けていられるのは、多くの人の支えや会社の理解があるからこそ」と上與那原選手は周囲への感謝を忘れない。各地で開催される競技大会には「ご当地の支店の社員が応援に駆けつけてくれる」と口元を緩める。大会で結果を出すことが、それに対する何よりの「恩返し」と考えている。

いずれは地元で後進の指導にあたりたいというライフプランを胸に秘めながら、当面は目前に迫った国際的スポーツの大会にしっかりと照準を合わせる。それまでにいかに自分の持てる力を発揮し、納得いく結果を手にするか。規則正しい日々を過ごしながら、そのための戦略をじっくりと練る。

多様性を尊重、心のバリアフリー促進
SMBC日興証券人事部ダイバーシティ推進室の勝具子室長
当社は経営理念の柱の1つに「多様性の尊重」を掲げています。障がいの有無にかかわらず一人ひとりがいきいきと暮らせる社会。その実現に向けて取り組んでいます。障がい者アスリート社員の採用は2015年度から始めており、その数は現在17人(2020年11月時点)です。ハンディを克服し、国内外の競技大会に挑む姿を目にしたり、社内の研修などで障がい者アスリート社員から直接、そのときの体験談を耳にしたりすることで、心のバリアフリーを促進したり、勇気をもらったりと健常者の社員にとってもプラスの効果をもたらしています。

SMBC日興証券の障がい者アスリートたち・シリーズ

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