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職場での笑顔はチームの空気をあたためてくれる。写真はイメージ=PIXTA

職場での笑顔はチームの空気をあたためてくれる。写真はイメージ=PIXTA

2019ユーキャン新語・流行語大賞」に「笑わない男」がノミネートされた。ラグビー日本代表の大躍進に我々が熱狂したのはもちろんだが、代表メンバーの一人、稲垣啓太選手の「笑わない(笑顔を見せない)」というキャラクターにも注目が集まった。

近年、アスリートはトークも達者で、いつでもテレビのバラエティータレントとして活躍できそうな選手も珍しくない。だからこそ、稲垣選手のような「ゲーム中も、そしてゲームを離れても、決して笑顔を見せない姿勢」がユニークで、強いインパクトを放つこととなったのだろう。

稲垣選手の「笑わない顔」は、大仏様のような深淵さや慈悲深さを醸しだし、稲垣選手の魅力を大いに高めた。「笑わない男」と名付けたメディアが今は「笑顔の瞬間」を撮影しようと稲垣選手を追いかけ回しているが、もう少し「笑わない男の魅力」を愛(め)でていたいという気持ちも湧いてくる。

笑顔は自然に相手の心を開く

「笑わない」がこれほどポジティブにいわれたのは高倉健さん以来かも知れない。人々は稲垣選手のたぐいまれな集中力、突破力に加え、彼が実際にはユーモアやサービス精神をも兼ね備えていると感じればこそ、好感を持って受け止めるのだろう。

言うまでもないが、コミュニケーションやソーシャルスキルに関する書籍では「笑顔」は「他人に対して『あなたに会えて良かった』『あなたに心を開いています』『あなたに関心があります』『あなたが必要です』など、好意を伝える前向きなメッセージだ」と伝えている。逆に「笑わない」は他者に「あなたには心を閉ざしています」「あなたを受け入れたくありません」など、相手を拒むメッセージだといわれる。

一般的に笑顔をはじめとする「非言語表現」は、「言葉による表現」以上に威力を発揮することがしばしばだ。そのことを強く実感させられたのは、東京に帰る飛行機の機内でのことだった。

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