米大統領選どうなる? ポピュリズムの波、与野党に

――過激な候補者同士の戦いになりかねませんね。

共和党は右派のポピュリズム(大衆迎合主義)にすっかりのみ込まれてしまいました。庶民の経済的な不安と排他的な感情が結びつき、貿易や移民をスケープゴート(いけにえ)にするトランプ氏の台頭を許したのです。

これに対して民主党は左派のポピュリズムに侵食されようとしています。格差の広がりに不満を抱く庶民が富裕層や大企業への反感を強め、中道派より極端な左派の主張になびきやすくなっています。

中国との貿易戦争を続けたり、メキシコとの国境に壁を建設したりすることに固執するトランプ氏の危うさは言うまでもありません。ただ巨額の費用がかかる非現実的な弱者救済策を実行するため、強者に法外な増税を迫るというウォーレン氏らも、異端のそしりを免れないでしょう。過激な貿易・移民政策や過度の分配政策が、果たして米国のためになるのでしょうか。超大国の民衆が下す審判を、世界は緊迫感を持って見守ることになりそうです。

ちょっとウンチク

穏健な中道派、受難続く

16年の大統領選は「まだましな方の選択」ともいわれた。共和党のトランプ氏と民主党のヒラリー・クリントン元国務長官の好感度がいずれも低かったからだ。米国は結局、正統派のクリントン氏ではなく、異端児のトランプ氏を選んだ。「安定」よりも「変化」を望む民意が勝ったのである。

穏健な中道派の受難はいまも続く。共和党の右傾化、民主党の左傾化が進み、ともに極端な政策に振れやすい。格差の拡大や移民の増加、エリートの支配に憤る民衆が、大胆な改革を求めている証拠だ。20年の大統領選も別の意味で「まだましな方の選択」になりかねない。(編集委員 小竹洋之)

■今回のニッキィ
関満子さん 生保勤務。8月からスポーツジムでゴルフを習い始めた。たまにクラブがボールの芯を捉えると、何とも言えない良い音がする。「上手になってゴルフ場でプレーしてみたいです」

福島茉莉奈さん メーカー勤務。ミシュランで星を取った店や手ごろな値段で良質な食事ができる「ビブグルマン」に選ばれた店を開拓している。「おいしいものを食べると幸せな気分になります」

[日本経済新聞夕刊 2019年12月2日付]

「ニッキィの大疑問」は原則月曜掲載です。

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