リブラ、どんな「お金」? 米ドルなどで価値裏付け

米下院の公聴会に出席したフェイスブックのザッカーバーグCEO(手前左)
米下院の公聴会に出席したフェイスブックのザッカーバーグCEO(手前左)

フェイスブックが構想するデジタル通貨「リブラ」が注目されているけれど、ビットコインなどとどう違うの? 世界の中央銀行が警戒するのはなぜ? リブラは可能性? それとも脅威?

リブラについて、菊地恵美子さん(48)と高橋めぐみさん(38)が藤井彰夫編集委員に話を聞いた。

――リブラとはどんな「お金」ですか?

スマートフォンやパソコンで電子的に決済するときに使うデジタル通貨です。単位は「リブラ」。構想を打ち出したのは米フェイスブックですが、発行・運営するのはスイスに拠点を置く「リブラ協会」です。同社のほかライドシェア大手の米ウーバーテクノロジーズ、音楽配信のスポティファイ(スウェーデン)など21社・団体が10月、設立総会で参画に署名しました。

ビットコインと同様に、残高や交換の記録を分散して管理するブロックチェーンを使います。改ざんできないので安全性が高いとされる技術です。誰でも「採掘」して生み出せるビットコインと違い、リブラを新たに発行できるのは協会に限ります。

特徴は、発行の裏付けとして米ドルなど法定通貨の資産を持つことです。主要国通貨の為替相場を平均した価値に連動し、利用者が必要なときに法定通貨に交換できる見通しです。連動する法定通貨がないビットコインは相場が乱高下して投機の対象になっていますが、リブラは価値が安定し決済に使いやすいと考えられます。いまは時間がかかり手数料も高い国際送金が、スマホの操作で簡単にできるようになるとされています。

――いつから発行されるのですか?

フェイスブックは2020年前半の発行を目指していましたが、遅れそうです。各国の中央銀行がリブラを警戒。ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は10月下旬、米議会下院金融サービス委員会で「米金融当局が承認しない限り発行しない」と証言しました。協会創立メンバーにははじめ28社・団体が名を連ねましたが、決済ノウハウを持つ米ビザやマスターカード、ペイパル・ホールディングスは参加を見送りました。