ブランディア、中古品売買を「お試し」 アプリに対抗
デファクトスタンダードの尾嶋崇遠社長
デファクトスタンダードの尾嶋崇遠社長
フリマアプリ「メルカリ」が消費者の人気を集めるなか、中古品売買を手掛ける企業が対抗策を迫られている。ネット専業で「ブランディア」の名称で展開するデファクトスタンダードもそんな1社だ。10日間のお試し利用や、定額レンタルなど新サービスを矢継ぎ早に打ち出す。尾嶋崇遠社長は「一歩踏み込んだ新サービスで生き残りを目指す」と語る。
市場様変わり 中価格帯狙う
――メルカリの普及でリユース市場は大きく変わりましたね。
「ネットではずっと『ヤフオク!』が1強でしたが、ここ数年で変わりました。消費者だけでなくサービスを提供する側のマインドも変わってきたと思います。かつては買い取って並べるだけでしたが、色々なサービスが出てきました」
「ただ全体を見ると宅配買い取りをはじめ、あまり違いがありません。私たちが始めた『試着サービス』はお客様との信頼でやっています。もう一歩踏み込んだサービスをやっていかないと、当然生き残っていけないと認識しています」
――今まで成長を続けてきましたが、危機感があると?
「はい。これまで粛々とCMを打ってきたわけですが、今までと違う形でお金をかけていきます。1回かがんで力をためないと」
――2018年10~12月は2億円の営業赤字となりましたが原因は?
「これまでは低単価アパレルが中心でしたが、中高額商品を買い取った影響が大きく出ました。3万~5万円くらいの商品を買い始めたのです。これで粗利率が下がっています。高単価な商材を買い取り始めた狙いは自社経済圏の構築です。下取りサービスを拡大し、自社販路で売った商品をもう一度こちらに戻ってくるようにしています」
――高単価の方に行くのは、低価格品ではメルカリを筆頭に競争が激しいからですか。
「真ん中の価格帯がすっぽりと抜けていて、この領域で成長と生き残りを懸けていきたいと思っています。(単価が)上の方になると真贋(しんがん)の問題が出てきます。実店舗系の会社だと本気でネットをやっているところは少ない。中価格帯をネットでも販売できるようにしたい」