米国市民に聞いた銃の購入、所持、保守管理の実際銃社会の住人の本音(上)

銃の販売は犯罪歴があり銃を購入できない人や、未成年者に銃が渡るのを防ぐため、対面式が原則となっている。このためネットで購入したガンは販売元のディーラーから、まず購入者の最寄りのディーラーに届けられる。購入者はそこでチェックを受け、銃を受け取る。中継ディーラーには銃1丁あたり、約10~15ドルの手数料が入る。

ガンショーもアメリカで銃を購入するのに多く使われる。全米で年5000回程度開催されているとされる。フリーマーケットのようなイメージで、大型会議場のような場所を使い、大型のガンショーでは、1000以上の銃のディーラーが集まり、展示即売している。ショーの入場料は10ドル前後だ。

アシュレイ・ファーランドさんも、ガンショーに何度も足を運び、様々なディーラーに銃について話を聞くことで、銃についての知識を深めていったそうだ。セキュリティーがしっかりしているショーでは家電量販店のように、銃にワイヤーを取り付けるなどして盗難を防止している。また、客が銃を持ち込む際は、銃弾を外すのを原則としている。しかし、きちんと身分照会もせずに売買する、いいかげんなマーケットもなくはない。

厳重な身元確認、FBIを活用

銃販売店やガンショーで実際に銃を買うとなると、支払い後に身元のチェックがある。連邦政府の書類の数多くの質問に正確に答える必要がある。もし、ウソや誤った情報を申告すると、罰金刑や投獄になるケースもあるという。

客が書類を記入した後、ディーラーはこの書類に記載された情報と客の運転免許証などの身分証明書をもとに、米連邦捜査局(FBI)に電話をかけて客の犯罪歴を調べる。電話の間、客はそのまま店舗で待つ。約10分でFBIの犯罪歴確認が終わり、そこで問題がなければ、ディーラーから銃を手渡される。カリフォルニアなどの購入規制の厳しい州では、確認に時間をかけるため、銃を入手するのは数日後になる。

こうした売買だけなら銃の監視の目も届きそうだが、問題は個人間の売買も認められていること。テキサス州などでは、合法的に銃を買える住民の間での売買を許可している。もちろん、犯罪歴がある人や未成年者ら、購入資格のない者に銃は売れず、違法売買は厳しく処罰される。しかし、現実には個人間の売買が広く行われており、社会に出た銃のその後を追跡することは不可能。こうした売買で、犯罪者が銃を手にすることも多いという。

オハイオ州の30代の女性は、知人から銃を購入した一人だ。定年退職した警察官から、スミス・アンド・ウェッソンの357というピストルを数百ドルで購入。「使いやすい銃を新品より安価で手に入れられたので満足している」と話す。

銃を購入した後はどのように保管しているのだろうか。アメリカ映画にあるように、一般家庭でも枕元のダッシュボードにゴロンと置いているものなのだろうか。

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