マジカルナンバー7は記憶の番号 仕事情報は塊で把握第45回 マジカルナンバー7の法則

デジタル時代の企画の七つ道具

製造業で働いている人なら「QC七つ道具」を知らない人はいないと思います。言わずと知れた、品質を改善するための7つのツールです。七つの名前をモレなく挙げることができますか。

正解は、「特性要因図」「パレート図」「ヒストグラム」「管理図」「散布図」「グラフ」「チェックシート」です。問題の発見から対策の検証まで、問題解決のステップに応じて必要となる定量分析の道具箱です。「身の回りにある問題の95%」(日科技研)はこれで解決できるそうです。

これらに対して、定性分析に用いるのが「新QC七つ道具」です。連関図、親和図、系統図などがあり、こちらを全部言える人は少ないかもしれません。さらに、マーケティングの仕事をしている人向けに「商品企画七つ道具」なるものもあります。

実は、私、今を遡ること二十数年前、ある大きな企業で商品企画を担当していました。当時はパソコンが本格的に普及しだす前。自前のパソコンを会社に持ち込み、勝手にネットにつないで仕事に活用していました。セキュリティーもコンプライアンスもない、まさにやりたい放題の時代です。

そんな実践から生み出したのが「デジタル時代の企画の七つ道具」です。デジカメ、インターネット、電子メール、ワープロソフト、表計算ソフト、プレゼンソフト、グラフィックソフトです。

今では当たり前のものばかりですが、当時はこれらを使いこなせるだけで、周囲の注目を集めていました。そのノウハウを単行本として出版することになり、そこから人生が……。

皆さんにも、普段仕事で愛用されている「プロフェッショナルの七つ道具」があるはずです。一度リストアップしてみて、ノウハウを整理してみてはいかがでしょうか。ひょっとすると、そこからベストセラーが生まれてくるかもしれませんよ。

マジカルナンバーは7?4?3?

七福神、七草、七日(一週間)、七色、七つの海、世界七不思議……。世の中、七つでまとめたものがたくさんあります。ビジネス分野に目を向けると、前記のほかに「七つの習慣」(S.R.コーヴィー)や「七つの会議」(池井戸潤)などがあります。

なぜ七つかと言えば、それ以上になると、一度聞いただけでは覚えきれないからです。これが「マジカルナンバー7の法測」です。心理学者のG・ミラーは、人が瞬間的に覚えられる情報の塊(チャンク)は「7±2」であると述べたことが元になっています。

実際、古くから日本では、八という数字は、8(eight)ではなく「たくさん」(many)を表すことがよくありました。たとえば、八つ池という地名は、池が八つあるのではなく、たくさん池がある様を意味しています。八つ以上になると、パッと見て数が分からないのです。

ただし、これは科学的に証明されたものではなく、経験的なものです。今では、心理学者N・コーワンが発表した「4±1」が短期記憶の正しい限界であるとされています。そう言われると、たしかに7つも覚えるのは大変、これくらいなら何とかなりそうです。

それでも数が多いのか、ロジカルシンキングで定番のロジックツリーでは、要素を3つでくくるのが推奨されています。私たちは、マジカルナンバーをどんどん減らすことで、あふれ返る膨大な情報に対処しようとしているようです。