忘れ得ぬ体験の旅へナショナル ジオグラフィック日本版

~オーストラリア オーストラリアでカウボーイ体験~

朝焼けに浮かび上がる移動中の牧夫とウシ…。これぞアウトバックのロマン。 (C) John Hay/Lonely Planet Images

昼は馬にまたがり、夜はたき火を囲む…。昔、カウボーイが家畜を追ったルートをたどり、オーストラリアのアウトバックの感動と仲間意識に満ちた生活を体験する。

夜のために焚き火がともされたら、必ず伝統的な“ビリー”という名の野営用湯沸しポットに水を入れる。 (C) John Hay/Lonely Planet Images

青みを帯びた広大な夜空に無数の星が輝き、いっそう明るくきらめく光で南十字星がそれとわかる。一日中馬に乗ったあと、キャンプ地に腰を落ち着けると、500頭のウシの穏やかな鳴き声がひっきりなしに聞こえてくる。むちの鋭い音や「進め!」の叫び声はまた明日。キャンプ地の向こうは静かな砂丘と石ころだらけの砂漠が広がる。

そこはオーストラリアのウードナダッタ・トレック。歴史ある牛追いルートは、アウトバック(内陸部)のウードナダッタからティラリ砂漠を横断し、マーリーの鉄道発着駅まで、南東に伸びる400kmの道のりだ。一緒に旅する牛追いたちの姿は、まるでアウトバックそのもの─痩せてしわだらけだ。牛追い用のむちを打ち鳴らし、経験からくる余裕で馬に乗る。彼らの中には豊富な知恵とユーモアで臨機応変に対応する、アウトバックの精神がいまだに生きている。

今こそ始める学び特集