探偵が決して浮気しない、納得の理由

寺岡「映像には撮影時間が自動的に記録されていますから、『たまたま迷い込んで、すぐに出た』とは言い訳しにくい。そんな『強い絵』を添えた報告書を依頼者に渡し、『ここから先はお二人でお決めください』までが仕事です」

「不倫」を報じられた芸能人が「二人でホテルの部屋に入り、一晩過ごしたが、男女の関係はない」と抗弁するケースを見るが、探偵的には通用しないものらしい。

ちなみに密会の場が「彼女の自宅マンション」というケースは、ホテルに比べ「弱い」のだという話にも「なるほど!」だった。

寺岡「一般的に自宅の場合、入りも出も、撮れるのは、彼女宅を訪れて、その後帰る男性一人の姿になる懸念が強まります」

梶原「探偵的な懸念ねえ」

寺岡「仮に依頼者である妻が、その映像を夫に突きつけたとしても、『宅飲みパーティーに参加しただけ。仲間もいて、僕は、参加者の一人に過ぎない』と言い逃れをされる可能性もあります」

梶原「そうか」

寺岡さんはこうも言った。

「私の経験によると、社内不倫の場合、ご本人たちは上手にやっているつもりでも、社内のほぼ99%が、その事実を知っています」

梶原「ふーん」

最後に寺岡さんに尋ねた。

梶原「寺岡さんは二枚目だから、女性側からモーションをかけられ(古くさい表現)、思わず不倫、なんてこと、実は、あったりして?」

何ともゲス野郎な私の質問に、寺岡さんは即答した。

寺岡「それは絶対にないです」

梶原「なぜ言い切れるんですか?!」

寺岡「私の妻も、探偵だからです」

梶原「なるほどねえ」

最後まで「なるほど」連発のインタビューだった。

※「梶原しげるの「しゃべりテク」」は毎月第2、4木曜掲載です。次回は2019年8月22日の予定です。

梶原しげる
 1950年生まれ。早稲田大学卒業後、文化放送のアナウンサーに。92年からフリー。司会業を中心に活躍中。東京成徳大学客員教授(心理学修士)。「日本語検定」審議委員。著書に「すべらない敬語」「まずは『ドジな話』をしなさい」など。

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