浮気・不倫の証拠写真はこう撮る

寺岡「尾行は大抵複数で行いますから、ターゲットとなるカップルの『親密な不倫デート』の証拠を写真で押さえるため、標的カップルのすぐそばに、旅行者の友人を装った、もう一人のスタッフを立たせ、あたかも彼の写真を撮るようにして、実はしっかり狙ったカップルにレンズを向ける、なんて技も使います」

梶原「なーるほど」

寺岡「新宿、池袋でデートして、その後ホテルに、というターゲットも少なくありません。彼らはホテルに向かうちょっと手前のコンビニで飲み物やつまみを調達するケースがあります」

梶原「はい、はい」

寺岡「明るい店内では鮮明な写真が撮れますが、一方で尾行に気付かれるおそれもありますから、場に溶け込む必要性はさらに高まります」

梶原「ええ、ええ」

寺岡「コンビニではパジャマ風ジャージを雑に着た『近所の人』を装ったりもします。もちろん映像は別のスタッフが上手に撮っています」

梶原「それが不倫の、動かぬ証拠?」

寺岡「いえいえ。これはあくまでも補助的な資料。『証拠』としては弱い。依頼者(不倫された妻)が夫に『不倫の動かぬ証拠』と突きつても、『たまたま知り合いに出くわした』などと言い逃れされてしまう」

梶原「そうか、じゃあ、『強い証拠』って、何ですか?」

寺岡「業界的には、対象カップルのホテルへの『入り姿と出姿をセットにした映像』を『強い(=証拠能力が高い)』と呼んだりします」

梶原「入口、出口の2カ所で撮るには、探偵も2人でスタンバイするんだ」

寺岡「駐車場の利用者と、徒歩の入館者では、ゲートが別というケースもあります。こういう大事な場面で『強い絵』を撮るには、複数人が密に連絡を取り合い、ターゲットの顔がしっかり確認できる絵を撮る。もちろん、暗視カメラを使う場合もあります」

私は某テレビ番組で、鴨漁に密着し、鴨が一斉に飛び立つ瞬間を、緊張を切らさずひたすら待ち続けた「若き日」を思い出した。

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探偵が決して浮気しない、納得の理由
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