世界のポピュリズム、勢い続く? 庶民の不満根深く

トランプ米大統領は政権発足時とほぼ同じ水準の支持率を維持している(G20大阪サミットで記者会見したトランプ米大統領)
トランプ米大統領は政権発足時とほぼ同じ水準の支持率を維持している(G20大阪サミットで記者会見したトランプ米大統領)

米国や欧州を中心に、ポピュリズム(大衆迎合主義)が広がっているわ。経済格差の拡大や移民・難民の増加が影響しているみたいだけど、まだ勢いは衰えていないようね。世界の混乱は続くのかな。

世界中を揺さぶっているポピュリズムの現状と行方について、西山夏さん(53)と熊沢靖子さん(47)が小竹洋之編集委員に聞いた。

――なぜポピュリズムが広がっているのですか。

千葉大学の水島治郎教授はポピュリズムを「人民の立場から既成政治やエリートを批判する政治運動」と捉えています。歴史的に繰り返されてきた潮流ですが、2016年を境に再び勢いを増してきました。英国が国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を決め、米国の大統領選でトランプ氏が当選した年です。

米欧では経済格差の拡大や移民・難民の増加に悩む庶民が少なくありません。ところが既存の政治家は富裕層や大企業の意向に左右され、グローバル化の痛みにあえぐ人々に寄り添ってきませんでした。長く置き去りにされてきた庶民の不満や怒りがついに爆発し、そこにつけ込む扇動家の躍進を許したのです。

ポピュリズムは米欧だけでなく、フィリピンやメキシコ、ブラジルなども侵食しています。排他的な通商・移民政策や強権的な政権運営に傾く右派のポピュリズムが優勢ですが、バラマキ色の濃い公約を掲げる左派のポピュリズムの伸長も目立ちます。

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