■爽やかに見せるように最低限の土台を整える
――短パンをはく時に意識してることはなんですか。
「爽やかに見せるように意識しています。だらしないおっさんに見えちゃう人ももちろんいますよ。総論じゃないけどさ。やっぱり大の男が毛脛(けずね)を出すんだから、勇気がいるわけですよ。だから最低限、毛をそるとか、脱色するとかの手入れをしたほうがいいですよ」
■膝小僧を隠さない/ソックスは長めをはかない
――短パンをはくときのコツはなんでしょうか。
「(膝元に指を指しながら)中途半端にこれぐらいの丈にするんじゃなくて、思い切って膝小僧を出しましょう。膝小僧を出すのは恥ずかしい、けど短パンもはきたい、っていう中途半端なスタンスがダメなんです」
「それと、生白い足よりは、ちょっと焼きを入れておいたほうがビジュアル的に堪えられる気もするね。俺が春になったらすぐ短パンをはき始めるのはそういう理由もあったりするの」
――足の形に自信を持てないという方もいると思います。
「それは確かにあるね。だから次のステップの話をすると、レギュラーソックスってあるよね。(スネを指さしながら)ここまでの丈の。あれは絶対に合わせたらダメ。短パンをはくならソックスとの間の距離を長く見せなさい。俺ら(日本人)は脚が長いわけでもないし、身長だって低い。いかにスラリと清潔そうに見せるかが大事になる。靴から見えないソックスがいいよ」
■トップスは「やや緩め」が基本
――「中途半端にならない丈がいい」とおっしゃってましたが、具体的にはどれくらいですか。
「(膝小僧がやや隠れるぐらいの場所に手を当てて)これぐらいが最低ラインだと思うよ。僕は短いほうが好きだけど、短すぎるのはダメ。小学生の半ズボンみたいに見えちゃうでしょ」
「楽だからといってでかいサイズを選ぶ人もいるけど、やめたほうがいい。太すぎず細すぎずっていうちょうど良さ。これが一番いいと思う。あと、これが一番大事なことなんだけど、短パンをはくときはトップスはやや緩めを選ぶこと。短丈でピチピチのものを着るとバランスが取れない。だからトップスはちょっとゆるめ。あと、丈も気持ち長め」
■脇のポケットには物を詰め込まない
――今日は3コーディネート組んでもらいました。まずは、ナイロン素材の短パンを使ったコーディネートですね。
「シルエットは細くもないし、太くもない。洗って脱水機にかければすぐはけるし、最近気に入ってよくはいてるね」
――ナイロンの短パンはスポーティーな印象が強いです。うまく着こなすポイントはなんですか?
「堅く見えるようなトップスを持ってくるより、ポロシャツとかTシャツのほうがコーディネートしやすいんじゃないかな。デカめのポケTとかでいいと思うよ」
――夏のポケット不足を解消してくれるような短パンですね。
「脇のポケットに物をいっぱい入れないってことも大事。ここが膨らむとかっこ悪い。いまぐらいの時期はポケットが減るでしょ。だからパンツのポケットに入れてしまう。あれ、よしたほうが良いよね。後ろはいいと思うけど」
――トップス、シューズともに白。爽やかさを演出してのことでしょうか。
「そう。足元はゴテゴテしないように。白でトップスの色を拾ってって感じかな。靴はね、いわゆるダッドスニーカーのような、熱帯魚みたいな靴は俺は避けるね。シンプルにまとめるのが大事」
■短すぎるなら腰ではく。レトロなサーフスタイル
――続いて2コーディネート目です。短パンが先ほどより短いです。
「普通にはくと小学生みたいになっちゃうから、これでもジャストサイズのものを腰に引っ掛けてはいている。そこに緩め、長めのトップスを合わせる。いつもよりワンサイズ上げてね」