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仕事人秘録セレクション

小説家から受けた刺激 「飲んで満足」のシーンを意識 サントリースピリッツ 名誉チーフブレンダー 輿水精一氏(8)

2019/7/19

作家の独創的な発想のブレンドに刺激を受けた。

どの先生も、原酒のとらえ方が非常に面白く、プロのブレンダーとは全く違う発想をされる。出来上がった作品はそれぞれにご本人の個性がにじみ出ている。普段の新製品開発では、飲み手の好みをはじめ、コストや原酒のストックなど様々な要素を意識する。制約がなく自分の思い通りに進めたブレンドでは、我々が思いも寄らない原酒の使い方も出てくる。教えられることも少なくなかった。

イベントを通じてお付き合いを深める中で、作家は自らのスタイルや世界観をとても大事にしていると感じる。それを著書に体現して楽しんでもらおうという気持ちが非常に強い。それに読者は共鳴し、ファンとなっているのだと思う。

ウイスキーづくりに求められる姿勢も同じだ。消費者にどう楽しんでもらうかを考え、そのためにどのようなこだわりを持ち、それをいかにつくり込んでいくかが問われる。ブレンドが思わしくなければ、飲む人の喜んでいるイメージは浮かんでこないものだ。お客様に満足してもらうシーンを想像してウイスキーをつくることが絶対に必要だと思うようになった。

輿水精一
こしみず・せいいち 1949年山梨県出身。73年山梨大工卒、サントリー(現サントリーホールディングス)入社。99年にウイスキー造りの技術トップである第4代のチーフブレンダーに就いた。「響12年」などを手掛けた。現在はサントリースピリッツの名誉チーフブレンダー。

[日経産業新聞 2008年12月1日付]

仕事人秘録セレクションは金曜更新です。

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