ウチの部長はなぜ使えない? 出世レースの悲しき法則第32回 ピーターの法則

部長らしい仕事をしていますか?

「あなたが目標とする役職・地位は?」。そう問われたら何と答えるでしょうか。

この質問を新入社員に尋ねたところ、興味深い結果が得られました(「2018年度新入社員の会社生活調査」産業能率大学)。「地位には関心がない」という人を除くと、多かったのが部長クラス(21%)と役員クラス(18%)。社長(11%)や課長クラス(10%)の約2倍となっており、「社長は無理でも、せめて部長に……」というのが今の若者の心理のようです。

新入社員があこがれの部長職ですが、実際、会社の中を見渡してどう思われますか。「あの人を見習いたい」と言える部長さんがいるでしょうか。あるいは、ご自身が部長職の場合、部下があこがれるような素晴らしい部長であると、自信を持って言えますか。

よくあるのが、「課長の時はすごいやり手だったけど、部長になった途端に色あせて」というパターンです。マネジメントが全然できなかったり、優柔不断で決断ができなかったり……。その癖、部下の仕事に細かく口を出す人や、部下をそっちのけで自分のことばかり考える人もいます。

部下からは「部長らしい仕事をしていない」「そもそも部長の器ではない」「あれでどこが部長なんだ」と揶揄され、上司(役員)からは「部長が課長の仕事をしてどうするんだ」「君を部長に推したのは間違いだった」と叱責される。そんな狭間で悪戦苦闘しているのが、現実の部長の姿ではないでしょうか。

こうなるには、ちゃんとしたワケがあります。それが今回紹介したい「ピーターの法則」です。

組織は無能な上司で埋め尽くされる

たとえば、Aさんがめでたく課長から部長に昇進したとしましょう。どうして部長に昇進できたか、一番の理由は何でしょうか。おそらく、課長の間に優れた能力を発揮し、立派な実績を上げて組織に貢献したからです。一言でいえば、課長として評価されたからです。

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