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レジ袋の有料化は、急に現実味を帯びてきた印象だ

レジ袋の有料化は、急に現実味を帯びてきた印象だ

●海洋プラスチックごみの減量が主目的
●欧州主導で規制が進み日本も後追い中
●レジ袋だけでなく産業や生活の変革も

スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店頭で無料配布しているレジ袋を、法令で有料化しようという話が浮上しています。利用者には不便になるルールを、なぜ政府が急いで進めているのでしょう。消費太郎さんが石鍋仁美編集委員に聞きました。

太郎さん なぜ急にレジ袋が有料になるのですか。

石鍋さん 海洋プラスチックごみを減らすためですね。プラスチックは軽く丈夫なので、ごみとして長く海を漂い続けることがわかってきました。太陽光などで破片になると魚が食べて体内に蓄積し、やがて人の口にも入るため健康への影響も懸念されます。

国連によれば2018年7月時点で127カ国でプラ製レジ袋の使用に何らかの法規制があり、83カ国が無料配布を禁じています。

太郎さん レジ袋を有料化すればプラごみ問題は解決するのですか。

石鍋さん いいえ。レジ袋は国内で年間に出るプラごみの2%程度とみられています。海岸の漂着ごみでも、16年に環境省が国内10地点で内訳を調べたら、プラごみのうちレジ袋を含むポリ袋は容積比で0.3%だけ。ストローやフォークなどの食器類もわずか0.5%でした。

比率が高いのは漁網やロープ(26.2%)、発泡スチロールブイ(14.9%)など産業用品です。生活関連では飲料用ボトルが目立っており12.7%を占めました。海洋ごみ全体の内訳は不明ですが、単に買い物時の心がけなどではなく、大がかりな取り組みが必要だと推測できます。

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