レジ袋有料化、なぜ急に? 海洋プラごみ対策後追い

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消費生活、変化の端緒に

コンビニで弁当を買う際もレジ袋を使う

1967年の米国映画「卒業」に不思議な場面があります。大学を出た主人公に、ある実業家が唐突にこう助言するのです。「プラスチックは有望だ」。当時の産業情勢を映したとも、便利だが空虚な米国社会の隠喩ともいわれています。

同じ頃、日本のSF作家、小松左京氏が短編「模型の時代」を発表します。家もビルも車もすべてプラモデルで作れる未来社会を描きました。金属や木で作った家電や家具がプラスチックに置き換わっていった当時の空気が垣間見えます。

戦後の繁栄の中、安く軽く丈夫で自由な形を作れるプラスチック製品が大量に生産され、捨てられ、世界の海に広がり、いま人々に牙をむき始めたといえます。このままだと海洋プラごみの総量は遠からず魚の総量を上回るそうです。

私たちの消費生活は今後、大きく変わらざるをえないでしょう。レジ袋問題は、その端緒にすぎません。

今週の先生 石鍋仁美編集委員
消費太郎 食品メーカーの新入社員。22歳

[日経MJ 2019年6月14日付]

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