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知らないと大変!ビジネス法則

成功は運か実力か見極めよ 仕事に役立つ確率の常識 第29回 大数の法則

2019/6/12

逆も言えます。実力があるのに運がなくてヒットを生み出せない人がいたら、あせってはいけません。諦めず粘り強く続けていれば、いずれ大数の法則が働いて、幸運の女神がほほ笑むようになります。先ほどとは逆に、「負け逃げ」しないことが、勝つための有効な戦略となります。

■街頭で100人に聞きました

要するに、その人が本物のヒットメーカーかどうかは、大数の法則が働く状況でないと分からない、という話です。数少ない成功事例をもとに軽々に判断してしまうと、本当の実力を見誤ってしまいかねません。

人はどうしても、少数のサンプルから全体の姿を類推してしまいがちです。サンプルが十分ではないのに、「大数の法則」が働いていると勘違いをして、物事を判断してしまうのです。これが。行動経済学者D.カーネマンが「少数の法則」と名づけた現象です。

テレビでよくやっている「街頭で100人に聞きました!」というのが典型です。サンプルの数が不足している上に、インタビューをやった場所(都心の繁華街)や時間(平日の昼間)に偏りがあります。

その映像を見て、あたかも日本人全体の傾向のように解説する出演者がいます。とんでもない話です。純粋にエンターテインメントとして楽しむべきものであり、何かを結論づけるデータにはほど遠い調査内容です。

健康番組でよくある「10人に実験して、8人に効果がありました」というのもまったく同じです。サンプルが少なすぎてお話にならず、こんなものに踊らされないようにしましょう。

私たちは、確率的に物事を考えるのが案外苦手です。まずは大数の法則を活用するところから始めてみてはいかがでしょうか。

堀公俊
日本ファシリテーション協会フェロー。大阪大学大学院工学研究科修了。大手精密機器メーカーで商品開発や経営企画に従事。1995年からファシリテーション活動を展開。2003年に日本ファシリテーション協会を設立、研究会や講演活動を通じて普及・啓発に努める。著書に「ファシリテーション入門第2版」「会議を変えるワンフレーズ」など。

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