できる男のスタンダード講座

昼の結婚式にタキシード? 知っておきたい2つの基本 失敗から学ぶ正しいフォーマルの装い(下)

プレゼンスコンサルタント 丸山ゆ利絵

2019/6/16

これから友人や同僚などの結婚式への参列の数が増えそうで、「どんな場所でも差しさわりのない、ノーマルな一着が欲しい」なら、ブラックスーツは役に立ちます。

■ダークスーツをフォーマルに着こなすのも大人

「最近、カジュアルな風潮でかえって何を着ていいか困る」とよく聞きます。昔はビジネスならビジネス、カジュアルならカジュアル、と分かれていたので、ある意味選択はわかりやすいものでしたが、今は線引きが難しくなってきたようです。

フォーマルシーンのスタイルも、同様です。以前は会場の雰囲気がどこもそれほど大きく変わらなかったので一律ブラックスーツでよかったものを、邸宅スタイルのウエディング、ガーデンパーティーとバリエーション豊かになりました。それに合わせて「黒いスーツではダサい?」「この雰囲気には何を合わせたらいい?」と迷うことが増えました。

格式がそれほど高くない、黒いスーツはいやだ、というなら、「ダークスーツ」を利用するのは良い選択だと思います。もちろんダークスーツも、「インフォーマル」ですが、ダークグレーやダークネイビーはその中でも「格」が高い色です。略礼装としてなら使えます。欧米でも略礼装ならブラックスーツよりダークスーツを着る人が多いです。

カフリンクスをつけるだけでも、礼装的なおしゃれ感が生まれます 撮影協力:阪急メンズ大阪

シャツはレギュラーカラー、カフリンクスで留められる袖、前立て無しの白いシャツがフォーマルに合います。カフリンクスをつけるだけでも、礼装的なおしゃれ感が生まれます。

カフリンクスは、シルバーかオニキス×シルバーの組み合わせを一組持っておいてください。プレーンな形のもののほうが、シックで大人っぽいです。ネクタイはやはりシルバーグレーのものか、もう少しカジュアルなら光沢のあるカラーの無地を。ネクタイ幅が大きいほうがフォーマル感がでます。靴はもちろん黒表革です。

■ポケットチーフがないと未完成

もう少しくだけた雰囲気の式でしたら、もう少し濃い色のネクタイ、差し色になるようなベスト、ちょっと遊びのあるラペルピンなどの装飾も似合うでしょう。夜なら蝶(ちょう)タイもいいですね。

ポケットチーフの色はごくフォーマルな場合は白、略礼装やカジュアル寄りならネクタイと同じか同系色で=PIXTA

また、フォーマルウエアでもブラックスーツでも同じことが言えますが、ポケットチーフは必須です。ご不幸や謝罪の席でない限り、男性のスーツスタイルはチーフがないと未完成です。色はごくフォーマルな場合は白、略礼装やカジュアル寄りならネクタイと同じか同系色にしてください。

ただ、仕事でさんざん着回しているようなくたびれたダークスーツやツヤが全然ない素っ気ない布地のものはフォーマルシーンには合いません。もし、そういうものしかなければ、カシミヤ混などの上品な光沢の感じられるものを、少し特別なシーン用としてお持ちになるのはいかがでしょうか。くだけすぎず、硬すぎない華やかなスタイルに最適です。

タキシード(夜)、ディレクターズスーツ(昼)、ブラックスーツ、ダークスーツ、結婚式での選択はざっと考えてこれだけあります。思い切りフォーマルなら、タキシード(夜)、ディレクターズスーツ(昼)、一般的なスタイルの式ではブラックスーツやダークスーツということですね。

結婚式は会場や、臨席する方の顔ぶれ、人数、そして時間帯で雰囲気が変わります。こういった情報は、招待状である程度予測がつきますから、そこで着ていくべきものはだいたい推察できます。

また、友人や同僚なのか、先輩や上司なのか、などの立場によって着ていくべきウエアも変わります。「とてもフォーマルな礼装」「ごく一般的略礼装」「カジュアルめな服装」、などの判断は「式の雰囲気」×「自分の立場」にするのが大事です。

それでも判断がつかないときは、招いてくれた人に「ドレスコード」を聞きましょう。「こういう雰囲気にしたい」と思っている人に聞くのが本当は一番わかりやすいはずですから。

丸山ゆ利絵
ホテル西洋銀座やアークヒルズクラブなどを経て2010年、経営者などに「ふさわしい存在感」の演出方法を助言するコンサルティング会社、アテインメンツ(大阪市)を設立、代表に就任。15年、ビジネスマンに正しいスーツの着方を指南する「スーツ塾」を開講。 著書に「『一流の存在感』がある人の振る舞いのルール」(日本実業出版社)など。

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