プレゼンスコンサルタント 丸山ゆ利絵

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実は「クレリックシャツ」という呼び名は日本だけのものだそうで、「聖職者や牧師」には関係ないアイテムです。英語では「カラーセパレーテッド」という単純な言い方のほうが一般的なようです。そして、この「セパレーテッド」=「分かれた」という部分も、結婚式の服装としてはあまりよろしくありません。単なる縁起かつぎですが、やはりそこは「気づかい」したいところです。少なくとも伝統的な式には避けましょう。

■そこに気をつけて!見落としがちな革製品

失敗3.アニマル革、カジュアル革の小物使い
フォーマルな席にはアニマル柄は避けるものの一つとしてあげられます。聞いたところによると、その昔はトラ柄やヒョウ柄のネクタイをつけてきた人もいたそうですが、さすがにそういう大胆なコーディネートをする人は現代ではいないでしょう。

高級なものだからフォーマルに合うとは限らないのです=PIXTA

しかし、現代でも良く見るのが「ベルトや靴」などで選ぶべきでないものを身につけているケースです。例えば爬虫(はちゅう)類のベルトや靴です。リザードやヘビ、ワニなどの革、またはそれを型押ししたものも、結婚式を含めたフォーマルな席にはふさわしくありません。こういったものは高級品が多いですが、高級なものだからフォーマルに合うとは限らないのです。

フォーマルウエアのベルトや靴などは、「スムースな表革、黒」がひとつのルールです。ヌバックやスエードといった「裏革」もカジュアルアイテムとされるので、ふつうのフォーマルウエアに合わせるのであれば間違いです。

靴は黒表革のプレーントゥやストレートチップを1足持っておけば、ビジネスでもフォーマルでも使えます。ベルトは太すぎない、シルバーバックルのものを持っておけば、これもビジネス・フォーマル、どちらも使えます。

いかかでしょうか? このようにうっかり印象の損をしてしまうような失敗には気をつけてください。次回は、フォーマルのドレスコードもご紹介しながら、選び方を考えていきます。

丸山ゆ利絵
 ホテル西洋銀座やアークヒルズクラブなどを経て2010年、経営者などに「ふさわしい存在感」の演出方法を助言するコンサルティング会社、アテインメンツ(大阪市)を設立、代表に就任。15年、ビジネスマンに正しいスーツの着方を指南する「スーツ塾」を開講。 著書に「『一流の存在感』がある人の振る舞いのルール」(日本実業出版社)など。

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