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何時間かけてでも食べに行きたい、スイーツ三昧の旅

続・食を愉しむ旅(7)

ナショナル ジオグラフィック日本版

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NIKKEI STYLE

~トルコ 甘いもの天国イスタンブール~

 イスタンブールのカドゥキョイ地区にあるお菓子の店、ティーハウスやカフェで甘いものを好きなだけ堪能しよう。

イスタンブールのアジア側、トプカプ宮殿や金角湾など観光名所のある地区からボスポラス海峡をはさんで反対側にあるカドゥキョイは、この街の欧州側の地区とはまったく異なる雰囲気だ。

カドゥキョイの港は数百年前から、西、北、南から来る人や物を東にある内陸のアナトリアへ運ぶ拠点だった。欧州側から船で来ると、カドゥキョイ桟橋に近づくにつれ、その違いに気づく。海沿いは近代化され、大手チェーンのコーヒーショップがあって興ざめだが、その残念な表玄関から1ブロック奥へ入ると、活気と色彩に包まれたバザールがある。

カドゥキョイの有名な菓子屋はここにあり、スイーツやキャンディなど、めまいがするほどたくさんの種類のお菓子を売っている。朝早くから午後8時までの間いつでも、カドゥキョイの買い物客や物売りと同じように、甘いものでエネルギーを補給しよう。 「バイラン」「ベヤズ・フルン」「ハジュ・ベキル」「シェケルジ・ジャフェル・エロル」で、コーヒーやチャイ、クッキー、ケーキ、ロクム(ターキッシュデライト)を味わおう。どの店も長年イスタンブールの甘党を喜ばせてきた老舗だ。

甘いもので元気になったら、バザール周辺を歩きまわろう。行商が売る魚は新鮮で、まだ口がぱくぱく動いているようだ。季節の産物を満載した屋台に混じって、オリーブやチーズ、干した果物、ハーブ、ナッツ類など、おいしそうなものを売る店がたくさんある。

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ベストシーズン

  春と秋が特に快適だが、一年中いつ行ってもいい。ラマダン後の「シュケル・バイラム(砂糖祭り)」は甘いものをたたえる3日間の祭り。日付は年ごとに変わる。1日目は美術館や観光施設も閉まる。2日目と3日目は開くが、混雑する。

旅のヒント

   欧州側のエミノヌ、カラキョイ、ベシクタシュからは、フェリーが頻繁に往復している。同じ欧州側のカバタスからは便数が少ない。所要時間20~25分。カドゥキョイを見るには2~3時間は必要。スイーツの店やカフェに寄り、バザールを見てから、港の南側にある瀟洒(しょうしゃ)な住宅街モダを散歩してもいい。

【見どころと楽しみ】
<カドゥキョイの見どころ>
・1934年創業、ギリシャ人が経営するチャイとペストリーの店バイランは、1960年代から1970年代は、イスタンブールの作家や詩人、画家、俳優のたまり場だった。ここでイスタンブール市民に混じって当時に思いをはせ、チャイを飲みながら甘いものを味わおう。看板メニューはカプ・グリエ(バニラアイスに生クリーム、キャラメルソース、ピスタチオとアーモンドをかけたもの)。
・マケドニア(当時はオスマン帝国の領土)移民のヨルゴス・ストヤノフが170年以上も前の1836年に始めたベヤズ・フルンは、創業以来ずっと同じ一族が経営している。「白いオーブン」を意味するこの店の売れ筋商品は、ずっしりとしたおいしいパン、マジパン、濃厚なケーキ、マカロン。
・シェケルジ-ジャフェル-エロルでは、キャンディの詰まった大きなガラスのつぼがカウンターを埋め尽くし、いろいろな砂糖菓子が所せましと並んでいる。お菓子にはアキデ・シュケリ(飴)、自家製チョコレート、バクラバ、ゴマのハルバ、シロップに浸したクッキーなどがある。

~デンマーク 本場のデニッシュペストリー~

 口の中でとろけるペストリーが何種類もあるデンマークの首都は、甘いもの好きの旅行者にとってはたまらない魅力だ。

 早起きしてコペンハーゲンの曲がりくねった狭い道を散歩していると、おいしそうな匂いが漂ってくる。街角のパン屋というパン屋から、焼き上がったばかりのペストリーやパンのよい香りがするのだ。

デニッシュペストリーの起源は1800年代にさかのぼる。デンマーク人のパン職人がストライキを起こしたため、パン屋のオーナーはウィーンから職人を呼びよせた。このときウィーン流のバターをふんだんに入れた軽い生地のレシピが持ち込まれたのだ。やがてデンマーク人の職人は仕事に戻ったが、ウィーン流のレシピは受け継がれ、こうしてデニッシュペストリーが誕生した。ちなみに当地ではヴィエナブロート、ウィーンのパンと呼ばれている。

今日、コペンハーゲンのパン屋は、クリームパン、チョコレートをからめた丸いパン、タルトをはじめ、いろいろな種類の甘美なケーキなど、おいしそうなものをたくさん並べている。

クリームの詰まったふわふわの生地にチョコレートがかかったデニッシュペストリー、シナモンとバニラの香りが濃厚なシナモンロールを食べてみよう。ナポレオンの帽子という3角形のパンは、皇帝がかぶっていた帽子に形が似ている。一口ほおばると、甘く濃厚なマジパンの香りが口の中に広がる。

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ベストシーズン

  デンマークは温暖な気候。春と秋は旅行によい時期だが、雨が多いので傘の用意を忘れずに。

旅のヒント

  デンマークでは少なくとも1週間は過ごしたい。活気に満ちた首都コペンハーゲンに滞在し、多くの離島に出かけるのもいい。「ライン・ヴァン・ハウエン」と「ラウケーフーセット」が特に有名なパン屋。「コンディトリー・ラ・グラース」は1870年創業のデンマーク随一のケーキ屋で、豪華なケーキが有名だ。

【見どころと楽しみ】
<祝い事のケーキ>
・ファスタラウンスボッラと呼ばれる、懺悔(ざんげ)節に食べる丸いパンは、昔からスカンディナビアの謝肉祭、ファスタラウンの時期に作られてきた。パンの中には生クリームかアーモンドペーストが詰まっている。
・エーロ島では子供たちは朝5時に起きて、ファスタラウンスボッラを何個食べるかを歌う習わしがある。クランセケー(リングケーキ)は、リング状に焼いたマジパンを重ね、円すい形に立てる。旗やクラッカーで飾り立てたケーキは、クリスマスや結婚式、洗礼などの祝い事につきものだ。

~イギリス デボンシャーのクリームティー~

ウエストカントリーは、クリームティーが誕生した土地。英国で最も愛されている午後の習慣のひとつだ。

デボンやコーンウォールの農家は、自分の家でクリームティー用のクリームを作っている。作り方は昔も今も変わらない。低温殺菌処理をしていない上質のしぼりたてのミルクを浅い鍋に入れ、火にかける。表面に分厚い濃厚なクリームの層ができるまで、決して目を離さない。この作り方は数百年前に誕生した。10世紀、デボンのタビストックに住んでいたベネディクト会の修道士たちが、修道院の再建に手を貸した巡礼者にクリームをふるまったのがはじまりといわれている。

クロテッドクリームという、高脂肪でバターのような食感のクリームは、デボン流クリームティーの主役だ。これと焼きたてのスコーン(1人に2個、プレーンでもフルーツスコーンでもお好みで)と手作りジャムがセットになっている。

半分に割ったスコーンにたっぷりとクロテッドクリームとジャムをのせて食べる。この午後の楽しみには、濃いめの紅茶が合う。ブラックでも"ホワイト"(ミルクを入れて)でもいいが、砂糖は入れないほうがいい。その味と食感が絶妙の組み合わせだ。

昔、このボリュームのあるスコーンは、農場の働き手が夕方まで作業を続けられるようにと、農家の主婦が用意したものだった。今ではこの「クリームティー」は、農場にもティールームにもパブにもあるが、田舎の雰囲気にひたるには欠かせない、くつろぎのひとときになっている。

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ベストシーズン

  クロテッドクリームもデボンも、夏が最高。小さい農場には夏だけ観光客を受け入れているところもある。

旅のヒント  

農場の多くはクリームティーの看板を掲げていない。地元の人にお気に入りの場所を聞いてみよう。みんな意見が違ってかえって戸惑うかもしれないが、それも旅の醍醐味だ。

【見どころと楽しみ】
<クロテッドクリーム>
・クリームティーを味わいにデボンへ行けないなら、自分でクロテッドクリームを作ってみよう。それにはしぼりたての濃いミルクが必要だ。
・ミルク7.6リットルを大きな浅い鍋に入れ、表面に脂肪分を浮かせるために、一晩涼しいところに置く。翌日、鍋を火にかけ、とろ火で1時間温める(決して沸騰させず、かすかに揺れ動く程度)。徐々に黄色のクリームが波立つ厚い層が表面にできてくる。静かに火から下ろし、完全に冷めてから表面のクリームをすくい取る。スコーンがなければ、焼きたてパンに塗って食べてもおいしい。

(日経ナショナル ジオグラフィック社)

[『一生に一度だけの旅 世界の食を愉しむ BEST500』の記事を基に再構成]

 『一生に一度だけの旅 世界の食を愉しむ BEST500』(日経ナショナル ジオグラフィック社、7800円[コンパクト版は2940円])では、活気あふれる市場から、高級レストラン、見事なぶどう畑や幻の香辛料、熟練の技を継ぐ醸造所、農家の台所まで、世界各国の食文化を巡る旅を紹介している。 http://nng.nikkeibp.co.jp/nng/shop/detail.php?id=264

一生に一度だけの旅 世界の食を愉しむ BEST500

著者:キース・ベローズ他.
出版:日経ナショナルジオグラフィック社
価格:7,800円(税込み)

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