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大学時代に天文同好会を自ら立ち上げた(前列右端が輿水氏)

大学時代に天文同好会を自ら立ち上げた(前列右端が輿水氏)

サントリースピリッツの名誉チーフブレンダー、輿水精一氏の「仕事人秘録」。第2回では、山梨大学での学生生活や、サントリーを志望した理由などを語ります。

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 大学時代、好きな天体観測には、暖を取るためによくウイスキーを持って出かけた。

山梨県甲府市で3代続く写真館に生まれた。小学校3年生のころ、父が買ってくれた、確か『天体と宇宙』という本を読み、天文学が好きになった。望遠鏡が無くても星はかなりよく見えた。中学校、高校では科学部や天文部に入り、熱心に活動した。

大学受験も天文学を研究できるところが第一志望だった。地元での進学を決めたものの、山梨大学には当時、教育学部と工学部しかない。学校の先生になるつもりはなかった。理系だったが、機械や土木などにも興味はない。ただ工学部には発酵生産学科という珍しい名前の学科があった。山梨県はワインの産地で、研究拠点の役割を担っていた。面白そうだという理由で進学先を決めた。

入学後、天文の同好会は無かったので、星が好きな仲間を4、5人集めて自ら立ち上げた。教育学部には教材として使う望遠鏡などがあった。思い立つとそれを借りてバイクに積み、近くの山に登った。時には八ケ岳や清里まで足を伸ばした。

天体観測とは偶然を待ち続けること。夏場はまだしも夜は寒く、飲んですぐ温まる蒸留酒は必需品だ。ボトル一本でみんなが飲め、荷物にならないウイスキーは欠かせなかった。よく口にしたのがサントリーの「ホワイト」や「レッド」。学生には決して安くはなく、小遣いを出し合ったのが懐かしい。

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