眠れる働き手を在宅ワークで発掘 企業と個人つなぐビズアシ 上田愛奈取締役

ビジネスモデルが見えたら、すぐにプロジェクト始動

大量の仕事を受け持ち、小さな実績を重ねていたところ、上長から「そろそろ何かインパクトのあるプロジェクトを考えてみたら?」という助言をもらいました。それは私も望んでいたことでした。

前後して新事業のヒントになる出来事が起こりました。クラウドワークスの企画のひとつとして秘書の仕事に特化したページを作ったところ、応募者が殺到したのです。バックオフィスを担える人材が世の中に眠っていることを感じました。

今の仕事は、手探りしながら形にしていく取り組みが楽しいという

そこですぐに、秘書や総務などの業務をオンラインワークで外注したい受け皿となる企業はいるだろうかと、1ページだけの簡単な専用ウェブページを作り公開。すると通常の5~6倍もの問い合わせがありました。需要の多さに驚くとともに、ビジネスとして成り立つ道が見えました。

そこからは、とにかくスピーディーに動きました。チームを組んでプロジェクトとして始動させ、法人営業を展開。新サービスゆえに、はじめはトラブルだらけでしたが、1~2カ月は火消し期間と腹をくくり「一日一改善」を合言葉に、走りながらサービスをブラッシュアップしていきました。

おかげで企画を考えた日から半年後には、事業として軌道に乗り、目標数値もクリア。その後、初の分社化プロジェクトとして独立を迎えるまでに成長し、2019年春には大阪に事業所も新設しました。計画性よりスピードを優先してとにかく走ったというのが本音ですが、インパクトのある新事業を立ち上げることができ嬉しいです。

私は学生時代、得意な勉強やスポーツもなく、自分が輝く瞬間を感じることなく過ごしました。社会人になり、働き始めて感じたのが「仕事ってなんて楽しいんだろう」という思いでした。打ち込めるものがあり、様々なことを考えて自分で企画したものが形になっていくことに感動しました。

今も手探りしながら何かを形にしていくことが楽しくて仕方ありません。以前はプレイヤーとしての楽しみだけでしたが、今はマネジメントする立場として人を育てたり、事業全体を考えたりする楽しみも加わりました。新しいステージを迎えています。

大切にしているのは「後悔先に立たず」という言葉。これは高校時代から変わりません。「あの時、ああしておけばよかった」と思いたくないので、こうと決めたら考え抜き、突き進み、やりきります。自分が納得できれば悔いは残りません。そのためにはやりきることが大事です。時代錯誤かもしれませんが、やりきる根性は必要だと思っています。

いずれはハワイでオンラインワークを

無我夢中で走る一方、飽きっぽい一面もあり、分社化から約1年半が過ぎそろそろまた新しいことにも興味が湧いています。いくつかのアイデアを温めながらビジネスとして花開きそうなタイミングを狙っているところです。

30代半ばを迎え、私自身のライフステージも変わっていくと思います。ただ、これからも働くことはやめません。私にとって仕事と趣味は地続きです。いつどんな形になるかわかりませんが、将来的にはもう一度大好きなアニメやゲーム、映画などエンターテインメント系の仕事に携わりたいと思っています。ダイビングも好きで、夢はハワイで暮らしながら働くこと。南の島からオンラインで日本とつながり、仕事を続けられたら最高です。

取材後記

上田さんの仕事への高いモチベーションのルーツは母親にあるといいます。「私が高校生の頃、母が1人で歯科医院をオープン。17年前に口臭の専門クリニックというニッチなビジネスを始めたんです」。その姿から1人でも生きていく力をつける大切さを学んだそう。そんな、仕事に情熱を傾ける若き取締役のお気に入りアニメは『天元突破グレンラガン』。「主人公たちが交わす熱い台詞が最高」だそうです。

上田愛奈
ビズアシ取締役。2010年、エムティーアイ入社。モバイルコンテンツの企画・運営などに従事。15年、クラウドワークスへ。16年から新サービス「ビズアシスタント オンライン」を企画・運営。18年、子会社としてビズアシを設立。徳島県出身。

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