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梶原しげるの「しゃべりテク」

初対面で効く会話術 相手見ない「犬の散歩式」がいい

2019/5/23

■飼い主に語りかけない「間接話法」

おばさま「全然難しいことじゃないんです。『お宅の○ちゃん、おいくつですか?』と飼い主に直接尋ねる代わりに、実際に問いには答えられない犬に向かって、『○ちゃん、お歳いくつかな?』と間接的に聞いたりするのって、聞いたことありませんか? もちろん実際に答えるのは飼い主さんですが」

「ああ、あります、あります。『お散歩はいつもこの時間ですか?』と、私に尋ねる言い方ではなく、『ねえレオちゃん。レオちゃんはいつもこのお時間にお散歩かなあ?』と、ごく自然にレオに聞いている人、います、います。確かに、飼い主に質問するより、犬に聞く『間接話法』のほうが、ふわふわっとして、なんだかすんなり来ますねえ」

おばさま「いらっしゃいますでしょ?」

「これもそうですよね。『お宅、犬のシャンプーはどこでやってもらっているんですか?』ではなく、『レオ君、そのヘアスタイル、決まってるわねえ。どこでやってもらったのかなあ?』みたいな」

おばさま「ええ、『○先生のところで検診受けるのと一緒にカットしてもらったんだよねえ、レオ』と、まるでワンちゃんと話すみたいな会話でしょ?」

「よく考えられているなあ」

おばさま「実際、そんな風に作戦を練って、みたいな人はあまりいらっしゃらないはずです。女性はおしゃべり好きですし、近所を大事に暮らしていますから、自然とそういう言い方が出てきたんだと思います」

「女性の会話力にはかなわないなあ」

人にではなく、なんと、犬に話しかけることで、飼い主さんの領域に踏み込みすぎない会話術の「散歩会話体」に感銘を受けた。女性はこうして会話に磨きをかけている。組織を離れ、名刺を配れなくなった我々、男たちも、うかうかしてはいられない。

※「梶原しげるの「しゃべりテク」」は毎月第2、4木曜掲載です。次回は2019年6月13日の予定です。

梶原しげる
1950年生まれ。早稲田大学卒業後、文化放送のアナウンサーに。92年からフリー。司会業を中心に活躍中。東京成徳大学客員教授(心理学修士)。「日本語検定」審議委員。著書に「すべらない敬語」「まずは『ドジな話』をしなさい」など。

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