トウモロコシの粒から、ポップコーンをつくってみましょう。スーパーなどで売っているポップコーン用のトウモロコシの粒は小さくて、とても硬いです。それがどうして大きくて、フワフワした食べ物に変わるのか、しくみを探ってみましょう。トウモロコシは夏が旬なので、いま、店先にたくさん並んでいます。この普通のトウモロコシ(スイートコーン)を使ってポップコーンをつくることはできないのでしょうか。それも試してみましょう。
どうして? 硬いデンプン、厚みに違い
ポップコーン用のトウモロコシは「爆裂種」という種類で、スーパーや青果店に並んでいる「スイートコーン」というトウモロコシとは粒が違います。
ポップコーン用の粒は、硬いデンプンで厚くおおわれています。その内側には軟らかくて水分をふくんでいる部分があります。フライパンで熱を加えると、この内側の水分が水蒸気になって膨らもうとしますが、まわりの硬いデンプンに邪魔されて膨らむことができません。すると、水蒸気になろうとする力(圧力)が高まり、限界までくると一気に爆発し、膨らんでポップコーンになるのです。
これに対して、スイートコーンは硬い部分が薄く、水蒸気がもれやすいので圧力が高まりません。それでポップコーンにならないのです。