暑い日を涼しくすごすには、冷たいお菓子がうれしいですね。ジュースやヨーグルトを凍らせてアイスキャンディーをつくってみませんか。ただし、冷凍庫は使いません。氷と塩だけで冷凍庫のような冷たさになるのです。この方法は、かつてアラビア人がヨーロッパに伝え、シャーベットやアイスクリームの文化を生みました。氷と塩でどのくらい温度が下がるでしょうか。そのときの氷と塩のようすも観察してみましょう。
どうして? 塩が水の温度を下げる
氷は溶けて水になるとき、まわりの熱を奪います。塩は氷が溶けるのを速める性質があるので、氷に塩をかけると、どんどん溶けていきます。そのとき、まわりの熱をたくさん奪うので温度は0度より低くなります。
さらに、塩は水に溶けるときに温度を低くするという性質があります。氷が溶けて水になると、塩がこの水に溶け出すので、温度はもっと下がっていきます。
こういうわけで、氷と塩を組み合わせると、簡単に温度を低くすることができます。食塩水は、マイナス20度くらいまでは凍りません。冷凍庫の空気の中で冷やすより、液体の中のほうが熱が伝わりやすいので、あっという間にアイスキャンディーをつくることができるのです。