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知らないと大変!ビジネス法則

一貫性ある仕事にはワナがある 上司が豹変する理由 第26回 一貫性の原理

2019/5/22

■一貫性がないと信頼できない

皆さんは、「嫌いな上司のタイプは?」と問われたら、どんな人を挙げるでしょうか? よくあるのが、「責任逃れをする」「人の話を聞かない」「決断ができない」「細かいところにつっこむ」といったところ。加えて、必ず挙がるのが「言うことがコロコロ変わる」です。

指示命令が目まぐるしく変わる。相手や状況に応じて態度を変える。言っていることとやることが食い違っているなどなど。そんな人とは誰しも仕事はしたくありませんよね。

私たちの社会では、言動や態度に「一貫性」が求められます。こちらの予測や期待を裏切ることがなく、信用して任せられるからです。その結果、誠実で信頼できる人、軸がブレない人、合理的な思考ができる人といった、高い評価を得ることになります。

そのため私たちは、できるだけ一貫性を保とうとします。他者からの信頼を得るためだけではなく、自分のためにもそうしようとします。

一貫性があるほうが人格的に完成しており、コロコロと変わるのは自分の未熟な証しだと考えるからです。自分の中に確固たる軸ができると、判断に迷うことも少なくなります。ポリシーをしっかりと持っておけば、考える手間が省けます。

ところが、本来は望ましいものであるはずの一貫性も、行きすぎると逆効果になってしまいます。言動を変えるべきときまで、一貫性にとらわれて判断や行動を誤ってしまうからです。

■段階的に要求をつりあげていく

「一貫性の原理」を証明した有名な実験があります(R・チャルディーニ『影響力の武器』)。

地元の交通安全協会の人が高級住宅街に行き、「交通安全を訴える大きな看板を家の前庭に立てさせてほしい」と依頼して回りました。結果はあまり芳しくなく、17%の家だけが依頼を受け入れてくれました。

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