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明治ホールディングスの川村和夫社長

明治ホールディングスの川村和夫社長

ロングセラー商品の多い食品業界で、明治ホールディングスがブランドの取捨選択を進めている。「ブランドにしがみつくな」。川村和夫社長は社員に呼びかけ、知名度の高い菓子も見切りを付けてきた。「何でもある総合食品会社になってはいけない」。目指すのは個性的なヒット商品だ。

お菓子新商品 年400から半減

――事業会社の明治の社長時代からブランドの絞り込みを率先して進めてきました。

「明治製菓と明治乳業が統合した時点から事業が多すぎる、ブランド数も多すぎるという問題意識がありました。総合食品みたいな会社になってはいけない。『なんでもありますよ、だけど何もない』という会社になってはいけないんです。勝ち抜くためには、個性をもった食品事業にしないとダメだと考えました」

――ある程度、整理は終わりましたか。

「年間400とか出していたお菓子の新商品は今はほぼ半分です。ブランドもかなり縮小しましたが、まだまだですね」

――社員には「がらくたにしがみつくな」と言ったとか。

「『商品を持っていることに満足するな』『ブランドにしがみつくな』とは言いました。製菓も乳業も長年やってきて、残っているブランドはそれなりの評価をされています。作り手の側で考えると、ブランド力の強さに頼った新商品は自然に増えていきます。本来は商品の付加価値を掘り下げて、しっかりアピールできないといけない」

――ブランドに頼っていると実感した例はあったのですか。

「カールはそうかもしれませんね。ピークは20年前で、(売り上げは出荷ベースで)100億円以上ありました。ただ最大のライバルだったポテトチップスにどんどんシェアを食われていきました。味も変えて、季節商品をいっぱい出しましたが、ここ10年は赤字が常態化。付加価値での競争に勝てなかったのだと思います」

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