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ソニーAI特集/トレンドウオッチ[PR]

ソニーx AIで目指す、クリエイティブな未来の姿とは

2019/6/6

令和が幕を開けた。新時代はAI(人工知能)と人間の距離が縮まり、私たちの生活を一層豊かで楽しいものにしてくれるはずだ。人生をさらにクリエイティブで、明るいものにするにはAIをどう生かしたらいいのか、ソニーでAI研究に携わる2人が語る。

AI×音楽で楽しく時代を変えよう

ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME) 矢森達也氏
略歴:2010年にソニーミュージックグループに入社。自身の音楽活動と並行して、SMEでは海外アーティストの戦略立案やクリエイティブ業務を経て、現在はマーケティング・新規事業・経営企画・データ分析の部門を兼任する。米テキサス州オースティン市で開かれたデジタルテクノロジーの展示会、SXSW(サウスバイサウスウエスト)2019でAI作曲アシストツールを用いた作曲や実演を手がけることで新しい音楽の可能性を提示した。
AIはクリエーターの音楽仲間に

――音楽とAIの架け橋を目指しているそうですね。

「私自身も音楽活動を行う傍ら、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)ではマーケティングや新規事業の開拓など4つの部署で働いておりますが、AIで作曲を手助けする『Flow Machines(フローマシーンズ)』というソニーコンピュータサイエンス研究所が開発したツールを、ソニーコンピュータサイエンス研究所と共同で社会に広げていくことによって音楽の新しい可能性を探っています」

「音楽、特に作曲とAIって実は相性が良いんです。作曲に必要なコード進行やメロディーは構造化しやすく、データ化して分解して、AIに機械学習させると、いくつでも作曲案を作ってくれます」

「音楽クリエイターにとって、作曲は大変な作業です。1人でウンウンうなって作曲していると、ネタに困ったり、似たアプローチばかり出てきたりします。その時にAIの提案がクリエイティビティのきっかけとなります。AIは新しいバンドメンバー、音楽仲間だと私は感じています」

矢森氏は4月、東京・丸の内で開かれたグローバル規模のAIカンファレンス「AI/SUM 2019」に参加した。「クリエイティビティの拡張」と題したセッションでは、『Flow Machines』を使って作曲工程を実演。AIの提案したメロディーを紹介しつつ、会場の意見を聞いたり、自身がアレンジを加えたりして、数小節の曲を作って披露し会場を沸かせた。

AIはクリエイターの「必須科目」に?

「こう変える」と当事者意識を持って

――ミュージシャンなのにAIに興味を持ったきっかけは?

「私には絶対音感が備わっているのですが、中学生の夏休みに『ヒットソングの法則を見つける』といった遊びをずっとしていました。音楽の膨大なデータの収集と分析、アウトプットといった、いわばAIのようなことをその頃から楽しんでやっていました。最近はAIの進化で『時代が追いついてきたな』と感じます、まあ冗談ですけど(笑)。私にとって作曲というプロセス自体が機械学習と構造的に似ているのは事実です」

「もう一つは、出張などで海外の音楽業界に触れたことです。海外は日本とはまったく違って、売り上げ構成比の大部分がストリーミングサービス由来です。人材に求められるのはクリエイティブ能力かテクノロジー能力とはっきりしつつあり、レベルも高いです。世界基準と自分を照らし合わせて、自分の幅を広げるために必死にデータサイエンスを学び直しました」

「例えば楽曲を聴いて、『このアーティストいいね』と思う感性は重要ですが、そのままだとビジネス上では個人の感想に過ぎません。データを用いてその感覚を客観的に説明することで、周囲を巻き込んだダイナミックな意思決定が可能になります」

「テクノロジーに対する素養は重要です。今の小学生が将来、YouTuberとして成功したいと考えたとします。その挑戦は、Googleのレコメンドエンジンのアルゴリズムをどう攻略していくかという戦いになるのですから」

「AIにとって代わられる労働というものもあるでしょう。でも、音楽作りは本質的には労働ではなく、それ自体が楽しむための行為であると考えています。また、目に見えない未来を人に説明して巻き込んで実現するコミュニケーションの分野はAIにリプレースされないはずです」

――AIで社会がどう変わると思いますか。

「私は9年前に社会人になったのですが、テクノロジーの進歩によって音楽にまつわるユーザーの消費行動から働き方まで、少なくとも私の周りの世界は全てと言えるほど変化しました。次の9年間でもそれ以上の変化があるはずです。そこで『どう変わるのだろう』と心配するのでなく、『こう変えていくんだ』と一人ひとりが当事者意識を持って生きたほうが楽しいと思います」

「今はスマホで写真を撮ってInstagramにアップするなど、手軽に自己発信ができます。消費者とクリエイターという境目が無くなりつつあって、垣根のない滑らかな時代がさらに進むと思います。そんな未来に向けて、私がいるソニーグループは『クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす』、それがソニーのPurpose(存在意義)であると定義しています。このような、人類の大きなテーマに挑戦できる事業の多様性やスケールがソニーグループにはあると思います」

「自らも創り出すことや表現することを楽しみながら、それを組織でビジネスにつなげていくことで、音楽の未来をより良いものにしていきたいです」

AIが人間を支え、クリエイティブな世の中をつくる

ソニーコンピュータサイエンス研究所 北野宏明代表取締役社長
略歴:NPOシステム・バイオロジー研究機構会長。沖縄科学技術大学院大学教授。ソニー執行役員。ロボカップ国際委員会ファウンディング・プレジデント。国際人工知能学会(IJCAI)会長(2009~11)。世界経済フォーラムAI&Robotics Council委員(2016~18)。
テクノロジーとAIを融合させていく

人間にとって、AIはどんな存在なのだろう。

AIがこれからの世界に与える効果について、ソニーコンピュータサイエンス研究所の北野宏明社長は「AIを使うことで、我々はよりクリエイティブな世界を作っていける」と期待をかけている。「AIは非常に強力なツールであるし、強力な技術体系である」(北野氏)ので、「どう使っていくかが重要なポイントになる」(同)と語る。

ソニーが目指すAIの方向性は「クリエイターやアーティストなど人間のクリエイティビティをさらに伸ばすために、AIがどうサポートするか」(北野氏)を研究して実現し、社会に広めていくことだという。

すでにAIは企業にとって日常的なツールとなり、技術的にも欠かせない存在だ。その中で、「ソニーはテクノロジーカンパニーとして、テクノロジーとAIを融合させていく。例えばaibo(アイボ)のようなテクノロジーをどう消費者に提供できるのか」を探ることだと語る。

さらにソニーは現在、「AI×ミュージック」としてAIと音楽の融合や、「AI×ガストロノミー」でAIとロボティクスが調理をアシストする料理という新たなジャンルの研究にも取り組み始めている。

北野氏は4月22~24日に都内で開催されたAI/SUM 2019にも登壇した(写真中)

AIは人間の仕事ややりがいを奪うのではない。むしろクリエイティビティ創造力を発揮できる社会を作るためにAIを生かそう、というのがソニーの目標のようだ。

ソニーはAI倫理ガイドラインを定めている。公正で透明性があり、アカウンタビリティーを満たせるようなAIを作る、という内容だ。これは「AIの技術は非常に強力なものであるがゆえに、間違って開発して使うと特定の人々に損害を与えたり、不愉快な思いをさせたりしてしまう」(北野氏)恐れもあるためだ。

人々が安心感を持ってAIと付き合い、AIと共に前向きで明るい未来を切りひらく。そのために、社会がAIとどう向き合い付き合っていくのか。一人ひとりが真剣に考える必要がありそうだ。

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