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知らないと大変!ビジネス法則

人手増やすと仕事も増え続ける 働き方改革を阻む原理 第23回 パーキンソンの法則

2019/4/24

こうやって、パーキンソンの法則は、日常のあちこちで見られます。つまり、「中身の量は器の大きさで決まる」のです。このワナから抜け出すにはどうしたらよいのでしょうか。

■器を大きくする誘惑に打ち勝とう

勘のよい人はお分かりのように、「中身の量が器の大きさで決まる」なら、「安易に器を大きくしない」ことが一番の解決策になります。

例を挙げると、私は、指定された納期の半分の時間で仕事を片づけるのを、自分に課しています。実際、この原稿も掲載のかなり前にまとめて書いており、そのために計画的に執筆時間を捻出し、常時ネタ集めをするように心がけています。

ここ数年の働き方改革でも、残業時間や総労働時間のシーリング(上限設定)をした企業がたくさんありました。パーキンソンの法則から抜け出すための一つの方策だと言えます。

もちろん、現場の実情を無視した一律的な取り組みだとしたら、少し乱暴です。しかしながら、そうしないと無限に仕事を膨らませてしまう、私たちの働き方にも問題があります。「器を決めてからそれにあった中身を考える」という考え方も一考に値します。

意味のない組織の膨張に関しても同じです。たとえば、人員に関してゼロシーリングを設定したり、一定の比率だけ毎年減らたりしていくことを課している組織があります。これも、ブラックな職場にならないよう、効率アップの取り組みとセットでないといけませんが。

パーキンソンの法則は、私たちの心の深い部分が生み出したものであり、抜け出すのは容易ではありません。これだという特効薬は見当たらず、当たり前のことを地道に積み上げていくしか手がないのかもしれません。

堀公俊
日本ファシリテーション協会フェロー。大阪大学大学院工学研究科修了。大手精密機器メーカーで商品開発や経営企画に従事。1995年からファシリテーション活動を展開。2003年に日本ファシリテーション協会を設立、研究会や講演活動を通じて普及・啓発に努める。著書に「ファシリテーション入門第2版」「会議を変えるワンフレーズ」など。

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