こうした保険は結果に応じて割引率も高くなるのが特徴だ。ただ毎年の健康診断データの提出や、一定の運動を求められるため手間もかかる。

「健康年齢」で決める保険料

健康診断の結果をもとに計算した「健康年齢」に応じて、保険料などが変わる商品もある。

アフラック生命保険が昨年発売した「健康応援医療保険」は、健康年齢に応じてキャッシュバックが受けとれる。健康年齢が若いと、病気になるリスクも低いと評価できる。このため健康年齢が、実年齢を1歳でも下回ると、キャッシュバックの対象となる。

同商品はインターネット専用の商品だ。健康年齢を計算するために、健康診断の結果を毎年提出する必要があるが、診断結果はパソコンやスマホから送れば済む。

ネオファーストなど、健康診断結果から算出

第一生命グループのネオファースト生命保険と、健康年齢少額短期保険(東京・港)は、健康年齢によって保険料が変わる医療保険を扱う。

ネオファーストの「ネオde健康エール」は糖尿病など7~8大疾病で入院した際に、健康年齢少短の「健康年齢連動型医療保険」は5大疾病の入院時に一時金を受け取れる。ともに健康年齢にもとづき、健康年齢が低いと保険料も下がる商品だ。ネオファーストは3年ごと、健康年齢少短は毎年、健康診断の結果を提出する必要がある。

もちろん、健康年齢が上がると割安さは薄れてしまう。その際は、保険の更新契約を見送ることも選択肢になる。

「シンプルさ」売りの商品も

評価項目を絞り、手続きがシンプルな保険もある。

たった1度の健康診断結果の提出で保険料が約1割引きになるのが、第一生命保険の「健康診断割引特約(健診割)」だ。総合保険「ジャスト」の特約として、昨年3月に登場した。

各社は次々と健康増進型保険を発売している

割引は2段階だ。健康診断結果を提出すると、数値に関係なく誰もが1割前後の割引を受けられる。さらに血圧などの数値が基準を満たすと、合計で20%引きとなる場合もある。

第一生命が過去のデータを分析したところ、健康診断の受診者は、未受診者に比べて死亡関連で約3割、がんなど3大疾病関連では約1割、保険金支払発生率が低かったという。「健康診断を受けるだけでも健康を意識するきっかけになる」(商品事業部)との着想が、商品開発につながった。

東京海上系「歩くだけ」でOK

歩くだけで、キャッシュバックがつく保険もある。

東京海上日動あんしん生命保険が、2017年に発売した「あるく保険」だ。

医療保険に、1日平均8000歩を歩くと契約から2年後に、キャッシュバックを受けられるとの特約を付けた商品だ。キャッシュバック額は年齢などによって変わるが、おおむね保険料の1~2カ月分にあたる。

こちらの手続きもシンプルだ。契約者は、貸与された歩数の計測端末をつけて歩くだけでよい。歩数データは自動集計され、スマホアプリを通じて保険会社に届く。目標を達成したかどうかは自動で判定されるため、キャッシュバックの手続きは特に必要ないという。

腕時計型の端末をつけ歩くだけで保険料の一部が戻る商品も(あんしん生命)

キャッシュバックは契約から2年後になされるが、歩数の達成状況は2年を半年単位に分けて評価する。2年間のうち半年間だけ1日平均8000歩を達成した人は、基準キャッシュバック額の4分の1が、同じく1年間達成した人は同2分の1が戻ってくる。途中で挫折しても再挑戦できるのも特徴だ。

手間をかけたくなければ、こうした保険も選択肢になるだろう。ただ評価項目がシンプルな分、割引率も1割程度と総じて小幅だ。

改善する「意欲」に着目

契約者の健康状態を、保険料に反映するアイデアは以前から検討されていた。

その典型例が、いわゆる「健康体割引」で2013~14年ごろに広がった。通常の保険商品は、契約時の年齢と性別で、保険料が決まることが多い。健康体割引は、契約時の加入者のBMIや血圧、喫煙の有無をもとに毎月の保険料を割り引くものだ。

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