Men's Fashion

そこにつけてはダメ 香りをまとうときの基本セオリー

できる男のスタンダード講座

香りとの上手な付き合い方(下)

2019.4.17

前回掲載の「見た目だけではダメ 香り次第で安心感・信頼感アップ」では、香りやにおいについての基本知識と、日本の男性が抱きがちな香りに対する誤解について解説しました。今回は、実際に香りをつけるときの基本セオリーについてお話しします。




香りはつけ方次第でその人に対する印象が大きく変わります。ぷんぷん匂うような強いつけ方は、人を驚かせてしまいますが、すれ違ったときにふっと良い香りが残ったりするようなつけ方は、好感度が高く、印象にも残りやすいものです。どうせなら、賢く良い香りをプラスして、「できる男」の印象をさらに高めていただきたいですね。そのためには、「香りをつけるときの基本のセオリー」は必ず守ってください。

■香りをつけるときの5つのセオリー

1.まず清潔に

香りをつける前には、皮膚を清潔な状態にし、制汗剤で汗を抑えるなどしてできる限り体臭を抑えます。体臭をごまかすためにふりかけるような使い方は絶対にタブーです。

2.香りのTPOに敏感に

よくある失敗のケースは「有名だから」「流行だから」とTPOを考えずにつけてしまうことです。例えば、昼間のビジネス用に有名ブランドのシリーズで「〇〇.Nuit(ニュイ)」という名前がついた香水を何も考えずに購入してしまった男性がいました。「Nuit(ニュイ)」はフランス語で「夜」を指しますが、その香りは夜のパーティーにふさわしいような濃厚な香りのするもので、昼間のビジネスには全く合わないものだったのです。

日中なのか、夜なのか。つける人がスーツを着ているイメージなのか、カジュアルやリゾート着のイメージなのか。その香りが、どんなときにつけられるようなイメージで作られているか、買う前によく見て考えましょう。日中のビジネスにはやはり爽やかさや落ち着きが感じられる香りが向いています。反対に合わないのは、濃い甘い香りや過度にスパイシーな香りです。

3.つけ方を間違えない

つける場所によって、周囲への香りの届き方が違います。ダイレクトに人の鼻孔に届いてしまうような、上の部分(首や耳の後ろなど)につけるのは初心者は避けたほうがいいでしょう。

「香り」は成熟した大人の身だしなみの一環=PIXTA

調香師・村井千尋氏は、著書「一流のビジネスマンはなぜくさくないのか?」(実業之日本社刊)の中でこう言います。「強く香り過ぎていると思ったら、下半身につけてください。(中略)たとえば足首の両外側(くるぶしの辺り)や膝の後ろ、太ももの内側、ウエストの両脇などです。肌がアルコールや香料に対して敏感でなければ、かならず素肌にまとってください」

絶対にダメなのは、「わき」です。汗と香り成分が混じりやすく、イヤな臭いが立ち上りやすいのです。