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グループ面接成り立たない 20年卒就活、3つの異変 ホンネの就活ツッコミ論(99)

石渡嶺司 大学ジャーナリスト

2019/3/22

写真はイメージ=PIXTA

2020年卒就職活動(就活)は3月1日に広報解禁となり、慌ただしくなってきました。例年との違いは3つのGが挙げられます。すなわち、「GD(グループディスカッション)の回避」「GW(ゴールデンウイーク)10連休の影響による前倒し」「GM(ゴールデン面談)/面接以前の個別対応重視」の3点です。

■10連休が就活生にも影響

1点目のGはグループディスカッション回避です。これは就活生が有利となる売り手市場の影響があります。企業の想定以上に就活生の動きが激しく、選考辞退も増えてしまいました。そのため、グループディスカッションが成立しなくなりつつあるのです。首都圏の私大生からはグループディスカッションの選考に参加したところ、実質的には討論だった、と話します。「会場に到着したら、選考に参加したのは私ともう1人だけしかいませんでした。しかも口が重いタイプなのか、私一人がほぼ話すことに。これではグループディスカッション、というよりは討論。討論というよりも独演会でした。これで、採用担当の方はきちんとジャッジしていただけるのか、不安です」

もちろん、これで選考になるわけがありません。こんな事例が準大手から中小企業を中心に増えています。そのため、企業はグループディスカッションを回避するようになってきています。さすがに大手企業では回避するまでには至ってはいませんが。

2点目はゴールデンウイークの10連休による前倒しです。例年であればゴールデンウイーク前後が書類選考の締め切りになっていました。しかし、今年は10連休。しかも、その間に即位の礼など皇室行事が目白押しです。

大学は講義の年間計画もあって、10連休中も開講する大学が多数を占めます。一方、企業の場合、休もうと思えば休めるはず。そうなると大学と同じように10連休中に選考を進めるわけにはいきません。企業からすれば下手に採用活動で動いていれば「国の大きな行事がある中で」と批判される事態も想定されます。この10連休の影響が強いのか、書類選考の締め切りは前倒しで3月下旬ごろまで。そして面接などを4月に実施して、実質的な内々定を4月中に出す企業が今年は例年以上に増える見込みです。

■就活出遅れ学生は5月以降にチャンスも

もちろん、前倒しに次ぐ前倒しで、大半の企業は4月中に内々定を出してもとても採用予定者数を埋められるとは考えていません。そこで、5月以降にも改めて会社説明会・選考を実施する企業が増えそうです。数年前まで採用時期を一本化するのではなく、複線化することは採用担当者の間ではタブー視されていました。

手間暇がかかるのはもちろんのこと、結果的には早い採用時期の方が優秀な学生は多いからです。しかし、売り手市場が強まると企業側の思惑はどこへやら。採用時期を複線化しないと、とても採用予定者数に到達しそうにはありません。この採用時期の複線化、言い方を変えれば、通年採用に移行しつつある、ともいえます。

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