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グループ面接成り立たない 20年卒就活、3つの異変

ホンネの就活ツッコミ論(99)

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NIKKEI STYLE

2020年卒就職活動(就活)は3月1日に広報解禁となり、慌ただしくなってきました。例年との違いは3つのGが挙げられます。すなわち、「GD(グループディスカッション)の回避」「GW(ゴールデンウイーク)10連休の影響による前倒し」「GM(ゴールデン面談)/面接以前の個別対応重視」の3点です。

10連休が就活生にも影響

1点目のGはグループディスカッション回避です。これは就活生が有利となる売り手市場の影響があります。企業の想定以上に就活生の動きが激しく、選考辞退も増えてしまいました。そのため、グループディスカッションが成立しなくなりつつあるのです。首都圏の私大生からはグループディスカッションの選考に参加したところ、実質的には討論だった、と話します。「会場に到着したら、選考に参加したのは私ともう1人だけしかいませんでした。しかも口が重いタイプなのか、私一人がほぼ話すことに。これではグループディスカッション、というよりは討論。討論というよりも独演会でした。これで、採用担当の方はきちんとジャッジしていただけるのか、不安です」

もちろん、これで選考になるわけがありません。こんな事例が準大手から中小企業を中心に増えています。そのため、企業はグループディスカッションを回避するようになってきています。さすがに大手企業では回避するまでには至ってはいませんが。

2点目はゴールデンウイークの10連休による前倒しです。例年であればゴールデンウイーク前後が書類選考の締め切りになっていました。しかし、今年は10連休。しかも、その間に即位の礼など皇室行事が目白押しです。

大学は講義の年間計画もあって、10連休中も開講する大学が多数を占めます。一方、企業の場合、休もうと思えば休めるはず。そうなると大学と同じように10連休中に選考を進めるわけにはいきません。企業からすれば下手に採用活動で動いていれば「国の大きな行事がある中で」と批判される事態も想定されます。この10連休の影響が強いのか、書類選考の締め切りは前倒しで3月下旬ごろまで。そして面接などを4月に実施して、実質的な内々定を4月中に出す企業が今年は例年以上に増える見込みです。

就活出遅れ学生は5月以降にチャンスも

もちろん、前倒しに次ぐ前倒しで、大半の企業は4月中に内々定を出してもとても採用予定者数を埋められるとは考えていません。そこで、5月以降にも改めて会社説明会・選考を実施する企業が増えそうです。数年前まで採用時期を一本化するのではなく、複線化することは採用担当者の間ではタブー視されていました。

手間暇がかかるのはもちろんのこと、結果的には早い採用時期の方が優秀な学生は多いからです。しかし、売り手市場が強まると企業側の思惑はどこへやら。採用時期を複線化しないと、とても採用予定者数に到達しそうにはありません。この採用時期の複線化、言い方を変えれば、通年採用に移行しつつある、ともいえます。

ゴールデン面談、企業にとっては?

3点目のゴールデン面談は要するに個別面談です。個別面談は企業によっては実質的な面接を指すこともありますが、ここでは違います。個別面談というよりは個別対応といった方がより正確でしょうか。

会社外の就活カフェや喫茶店などで採用担当者が就活生とざっくばらんに話します。単なる就活相談と化すことも多く、この個別面談、手間暇はどう考えてもかかります。しかし、それでもいい、と個別面談に乗り出す採用担当者は口をそろえて話します。この個別面談(対応)、選考のどのあたりに位置するかは難しいところです。就活生・企業によっては、会社説明会の前段階ともいえます。そうではなく、リクルーター面談や初期選考に相当するケースもあります。就活生・企業によっては千差万別と言えます。

なぜ、この個別面談(対応)が増えたか、といえば合同説明会や就職情報サイトなど従来型の採用手法が硬直化しつつあるからです。合同説明会だと、今年はまず、2月上旬ごろまでが不入りでした。就活生からすれば後期試験などがあるからです。2月中旬から下旬にかけては想定以上に就活生を集めた合同説明会もありました。一方で閑古鳥が鳴くところも。

付言しますと2月下旬以前の合同説明会は一応、インターンシップ合同説明会ないし業界研究という位置づけです。ただ、実質的には3月以降の合同説明会と変わりません。このインターンシップ合説(または業界研究合説)は就職情報会社の各社とも2月に開催し、乱立気味でした。その影響で3月以降の合同説明会は就職情報会社の想定以上に参加者数が下回る合説が相次いだのです。

就職情報サイトも同じで、売り手市場の影響もあって学生のエントリー数は落ち込み気味です。企業がこの就職情報サイト経由でいくらダイレクトメールを打っても就活生の反応はほぼ皆無。就活生からすれば、様々な企業からダイレクトメールが来て、全部読み切れないからです。就活生によっては、本命企業とそれ以外の企業とではメールを使い分けているとのこと。

「本命企業は大学アカウントを使っています。このアカウントに来たメールはちゃんと読むようにしています。本命以外の企業だと、捨てアカウントをつくってそこにメールが行くようにしました。先輩から教えてもらった方法です。これだと、山のように来るメールで重要な情報が埋もれなくても済むので」

機能不全の手法からの変化か

その点、個別面談(対応)だと一見すると非効率です。が、学生と直接話ができるうえ、じっくり話すことで学生にも企業情報をアピールできる、というメリットがあります。就活生がこの個別面談(対応)を希望する場合、「企業側に直接連絡する」「OB訪問をする」「就活カフェに行く」のいずれか。ただしOB訪問は就活セクハラ事件が起きるなど、悪用するやからもいます。OB訪問自体はいいのですが、夜は避ける、密室への誘いは断固として断る、もし選考に影響があることをほのめかす場合は即座に企業側に通報、など、就活生側の防衛策も必要でしょう。OB訪問以外だと企業側に直接連絡する、あるいは就活カフェを利用するか。後者だとその就活カフェのスポンサー企業が中心ですが、じっくり話をきくことができます。

ところで、この個別面談、どの辺がゴールデンか、と言えば、その内容にあります。企業によってはちょっと高めのステーキなど食事をおごることも含めるからです。なんだか、バブル期の売り手市場が復活しつつある、20年卒就活はそんな状況にあるのです。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
 1975年札幌市生まれ。東洋大学社会学部卒。2003年から大学ジャーナリストとして活動開始。当初は大学・教育関連の書籍・記事だけだったが、出入りしていた週刊誌編集部から「就活もやれ」と言われて、それが10年以上続くのだから人生わからない。著書に『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)、『女子学生はなぜ就活で騙されるのか』(朝日新書)など多数。

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