働き方・学び方

知らないと大変!ビジネス法則

「飽きずに工夫続ける」 仕事の成長支える大事な才能 第20回 限界効用逓減の法則

2019/4/2

■なんでこんないい会社を辞めるの?

大手企業の人事部門でエースとして活躍していた知人が、3月いっぱいで会社を辞めると聞き、ビックリしました。人もうらやむ一流企業に入社し、花形の部署を渡り歩き、将来を嘱望されていたからです。「きっと何かあったに違いない」と踏み、一杯やりながら話を聞くことにしました。

会社の待遇や給料への不満はなく、ヘッドハンティングでもないようです。周りともうまくいっており、人間関係の悩みでもないとのこと。もっと大事な理由を語ってくれました。

「この会社で働くこと自体にマンネリを感じてしまい、新しいことにチャレンジしたくなった」というのです。早い話、仕事に飽きて、手ごたえを感じなくなってきたと。

仕事を覚え始めの頃は、すべてのことがチャレンジです。緊張や失敗もしますが、一つひとつこなしていく喜びが味わえます。ようやく一人前にできたときのうれしい気持ちは、いつまでも心に残っているものです。やればやるほど熟練度が上がり、日々成長が感じられます。

ところが、ある程度熟練してくると、それも頭打ちになります。労せずにできるようになる反面、手応えや緊張感がなくなってきます。創意工夫にも限界があり、マンネリに陥ってしまいます。

何かリフレッシュできることがあれば不満が解消できるのですが、いつも都合よく見つかるとも限りません。そうすると、あえてリスクを冒してでも、新しいやりがいを目指す人が出てくるわけです。

■2杯目のビールはおいしくない

これが経済学者H・ゴッセンが最初に提唱したとされている「限界効用逓減の法則」(ゴッセンの第一法則)です。「財の消費量が増えるにつれて、財の追加消費分から得られる効用は段々小さくなる」(ウィキペディア)ことで、分かりやすくいえば、「同じことをやればやるほど、追加で感じる満足度は減っていく」という話です。

たとえば、最初の1杯のビールはあれほどおいしいのに、2杯目や3杯目となると、それほどではありませんよね。それでもジョッキを傾けていると、ほとんど効用が感じられなくなり、惰性で飲んでいるだけになります。

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