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医学の道を進む東大生 あえてミス日本に挑んだわけ ミス日本「海の日」 高橋梨子さん(東京大学理科三類1年)

2019/3/27

鉄緑会の大半の生徒は中学に合格してすぐに通い始める。「私の場合は高1から入ったので最初はすごく焦った」という。桜蔭では優秀な成績をキープしていたが、鉄緑会では筑波大学付属駒場高校や開成高校、麻布高校など国内トップ級の進学校の生徒とも机を並べる。だがコツコツ努力を重ね、鉄緑会でも成績トップのクラスに入った。このクラスの仲間は理三志望ばかり。桜蔭でも1学年約240人のうちの3~4割は医学部志望だ。「やはり医者になりたいという友人が多かった。理系が得意だったし、解剖なども苦手ではない。社会貢献にもつながるし、医師になろうと決意した」。母親は「医師は責任の重い仕事」と心配したが、医学部志望になるのは自然の流れだった。

しかし、暗転した。東大入試では、わずか5点差で理三に不合格になった。鉄緑会の成績では現役合格は間違いなしだったが、「ケアレスミスを連発した」という。受験での挫折は初めて、ショックだった。浪人時代はミスを究極までなくす努力を徹底した。東大志望の模試では全国6位に入ったが、上には全国トップの女子生徒がいた。「いま、彼女とは同じく理三の同級生だが、本当に頭がいい。やっぱりどんなにがんばっても届かない、上には上がいる」と痛感した。

■秀才集団のコミュニティー「このままでは視野が狭くなる」

東大の場合、入学した全学生は原則、駒場キャンパスで過ごして教養を軸に学ぶ。理三生も同じで医学を学ぶのは2年生の後期からだ。高校時代までは受験を前提に勉強中心の毎日だった。友人たちも同じタイプだった。理三に入っても、周囲は鉄緑会時代の知り合いばかり。理三に受かった鉄緑会の生徒はそのまま講師として残るケースが多く、高橋さんもバイト講師をやっている。「鉄緑会の強みは中高6年間、生徒として通い、理三に進学した先輩が次は講師として教えること」(冨田会長)。まさに「鉄の輪」ともいえる国内屈指の秀才集団のコミュニティーにいるわけだが、どうしてもバックグラウンドが似かよい、価値観も同質な人が集まる。

「このままでは視野が狭くなる」。大学でダンスの部活に入ったが、もっと別の外の世界にあえて挑戦をしたいと思うようになった。そんなころ、インターネットをのぞいていた母親から「ミス日本は面白そうね」と勧められた。ミス日本といえば、女優の山本富士子や藤原紀香などの芸能人を輩出したミス・コンテストとして知られる。

しかし、「あまりテレビを見ませんし、芸能界にも全然関心はなかった」という。興味をくすぐられたのはミス日本の勉強会の内容だった。ファイナリストに選ばれると、30あまりの講座を無料で受講できるのだ。

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