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●夜の消費を伸ばそうとの機運高まる
●きっかけは外国人観光客の不満の声
●働き方改革で夜の街への要望に変化

夜間の消費を盛り上げよう。企業や自治体などで、そんな動きが目立ち始めています。欧米やアジアのように、日本でも「ナイトタイムエコノミー(夜の経済活動)」と呼ばれる市場は拡大するのでしょうか。消費太郎さんが石鍋仁美編集委員に聞きました。

太郎さん 夜の消費などというと、何かいかがわしい響きがありますが。

石鍋さん そういう話ではないのですが、夜遊びが本来持つ不良っぽさとまったく無縁でもない点が、この分野の難しさであり、可能性でもありますね。

ナイトタイムエコノミーとは、広い意味では日没から翌朝までの経済活動の総称です。24時間営業の小売店や深夜の居酒屋も、これに該当します。

ただし、いま注目されているのは、単なる24時間化や深夜営業の話ではありません。観劇や音楽鑑賞、その後のしゃれた食事、ダンスや街歩きなど、夜ならではの都市生活の楽しさをもっと充実させてはどうか、という提案なのです。

太郎さん なぜいま、そうした動きが起こっているのですか。

石鍋さん 引き金は外国人観光客です。人数は増えても1人当たりの消費額が伸びません。日本政策投資銀行などが訪日外国人に不満を聞くと、言語や物価の問題に続きバーやクラブ、ナイトマーケットなど「ナイトライフ体験」の乏しさが上位に入りました。

各国を訪れる外国人の消費支出の割合をみると、米国、ドイツ、フランスでは7%から10%台。日本は3%台にとどまります。理由の1つが娯楽サービスの充実度です。欧米では一般に夜の観光メニューが充実しており、地下鉄が終夜運行するなど移動もしやすい。まず地元の人たちが夜の消費を楽しんでおり、その下地があってこそ外国人の夜の消費が盛んになっているといえます。

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