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ニッキィの大疑問

医師の過労どう防ぐ スタッフへの業務移管で残業減

2019/2/11

――働き方改革で先進的な参考事例はありますか。

聖路加国際病院(東京・中央)は主治医制を見直し、複数の医師がチームで診療するようにしました。昼夜問わず主治医が呼ばれることはなくなりました。土曜の外来診療も、34科から14科に減らし、医師1人当たりの平均残業時間は月100時間弱から40時間前後に半減したそうです。

東京ベイ・浦安市川医療センター(千葉県浦安市)は医師でなくてもできる仕事をほかの医療スタッフに任せるタスク・シフティング(業務移管)に取り組んでいます。タスク・シフティングは医師の負担軽減につながると国も期待しています。

――医療のサービス低下につながらないですか。

医師の働き過ぎは医療過誤の遠因にもなります。残業規制は患者のためでもあります。先に挙げた先進事例以外でも、同様な取り組みを始めた病院があります。ただ「なぜ主治医がいつもいてくれない」「平日は仕事なので老親の病状説明は日曜にしてほしい」といった苦情が患者や家族からあるそうです。

いつでも誰でも医療サービスを受けられるのは世界に誇れる制度です。ただ、医療を受ける側がそこに甘えていては制度が維持できません。不要な受診や過剰なサービスを避けるなど私たち一人ひとりにできることもあります。

■ちょっとウンチク

人口減、いずれ医師過剰

高齢化に伴い、今医師が足りない。だが人口減少でいずれ医師の需要は減る。厚生労働省「医療従事者の需給に関する検討会」は2018年5月に、28年ごろに約35万人で医師需給は均衡し、その後は供給過剰となり、40年には3.5万人余ると試算した。

医療制度は主に国民が負担する保険料で成り立つ。医師を増やせば残業は減らせるが、その財源を確保するための保険料を払うのは国民だ。将来供給過剰に陥る医師を増やすのは現実的な解決策とはいえない。一人ひとりの社会保険料負担を抑制するためにも、医師の働き方改革に協力する意義はある。

(編集委員 石塚由紀夫)

内田厚子さん 社会保障教育講師。息抜きに美術館や博物館を巡り、ランチを楽しむ。国立科学博物館では手動脱水機付き洗濯機や初期の電気釜などを目にし、「懐かしく、進歩の速さに驚きました」。
菅原直美さん 駐車場管理会社勤務。「秘書検定」2級の資格取得をめざして勉強中。ビジネスマナーだけでなく、「上司をサポートしながら業務を遂行するノウハウみたいなものも習得したいです」。

[日本経済新聞夕刊 2019年2月4日付]

「ニッキィの大疑問」は原則月曜掲載です。

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