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知らないと大変!ビジネス法則

営業トークで「ツカミ」より注力すべき2つのポイント 第7回 ピークエンドの法則

2018/12/25

加えて、忘れてならないのはエンド、つまりオチのつけ方です。クロージングに、決めぜりふとなるキーワードやパワーフレーズを繰り出し、訴えたい内容を相手の心に刻み込んでいきます。このやり方なら、つかみが悪くても十分に立て直しができます。

つまり、プレゼンでは、メインディッシュであるピークと、デザートにあたるエンドが命。そこにどんな話を用意するか、持てる知恵と技術を結集させるようにしましょう。

■途中で逃げられたら元も子もない

タイトルのつけ方と冒頭の5行のつかみに最大のエネルギーを注ぐ。画像はイメージ=PIXTA

ピークエンドの法則を応用するときに、1つ注意してほしいことがあります。他の法則も同じなのですが、状況を見極めて使わないと期待する効果が得られない、という話です。

たとえば、このコラム、先ほど述べたプレゼンへの応用の話が今回のピークです。そして今まさにエンドに向けて話を進めている最中です。

ところが、記事のタイトルだけ見て中身を読まなかったり、最初の数行を読んで「つまらないなあ」と別の記事をクリックしてしまったりする人がいるはずです。せっかく苦労してピークやエンドを考えても、そこまで行き着かなかったら元も子もありません。

つまりピークエンドの法則は、「最初から最後までをやり通したときに……」という前提があっての話です。途中で容易に抜けられる状況では、残念ながら役に立ちません。

実は、この連載もタイトルのつけ方と冒頭の5行のつかみに、最大のエネルギーを注いでつくっています。そうしないと肝心のピークやエンドを読んでもらえないからです。

先ほど述べたプレゼンの話にしても、商品やサービスの体験にしても、興味を失った段階で簡単に席を蹴って退出できる状況では、つかみや初頭効果に重きをおくべきです。恋愛においても出会いの第一印象がその後を大きく左右します。

いずれにせよ、平均点を上げるよりも、ポイントを絞って印象づけることが大切。それがこれらの法則の意味するところです。今からでも遅くないので、今年のエンドを盛り上げてみてはどうでしょうか。

堀公俊
日本ファシリテーション協会フェロー。大阪大学大学院工学研究科修了。大手精密機器メーカーで商品開発や経営企画に従事。1995年からファシリテーション活動を展開。2003年に日本ファシリテーション協会を設立、研究会や講演活動を通じて普及・啓発に努める。著書に「ファシリテーション入門第2版」「会議を変えるワンフレーズ」など。

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