「ものづくりも自前にこだわっています。アルビオンの商品の9割は熊谷工場(埼玉県熊谷市)で作っています。試行錯誤しながら『この感触をもっとこうして欲しい』とか、対応できます」

――接客にもこだわりがありますか。

「評価の仕方ですね。売り上げの評価は60%で、残りはお客様がまた来てくれたかとかで。百貨店の売り場はほぼ100%うちの美容部員です。自社に接客の教育センターも持っています」

「大事なのは一流に触れさせること。一流のフランス料理店やイタリア料理店へ連れて行き、がんばったメンバーには有名な伊豆・修善寺のあさば旅館に招待します」

――若い女性も最近は節約志向が強いです。

「若い女性が高級品を買わないということはない。1万円する『エレガンス』のメーキャップシリーズ『プードル』を買う若いお客様が増えています。僕も驚きました」

(聞き手は中村直文)

小林章一
1986年(昭61年)慶大法卒、西武百貨店(現そごう・西武)入社。88年アルビオン入社。91年取締役。2006年から現職。アルビオン入社後、3年間のフランス赴任を通じて美術への造詣を深めた。商品のデザインにも美意識が生かされている。東京都出身。54歳。
利益率、資生堂上回る
2017年3月期のアルビオンの営業利益率は23.9%。資生堂(17年12月期で8%)や花王(同13.7%)などの国内大手だけでなく、高収益で知られる世界最大手仏ロレアル(同18%)をも上回る。
前期の営業利益は前の期比2%増の約150億円。近年、インバウンド(訪日外国人)需要がけん引し、年率2ケタ増ペースが続いていた利益成長が鈍化しつつある。需要の伸びに生産が追いつかず、供給力の不足が足かせとなっている。現在、検討を進める増産投資を速やかに実行することがさらなる成長のカギを握る。(松井基一)

[日経MJ2018年2月26日付]

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