人間関係 よりよくするには…
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ちょっとした言動で信頼されることもあれば、信用を失うこともあるのが人間関係の難しさ。人との付き合い方を見直すなら、一年の始まりはいい機会だ。良好な人間関係を築くために何が重要か、インターネット調査で聞いた。
1位は「ありがとう」「ごめんなさい」という感謝と謝罪の言葉をきちんと伝えることで、家族との関係を重視することでも1位だった。「人間として当たり前」(60代男性)という意見が多い一方、「なかなか口にしない人が少なくない」(60代女性)という声もあった。
コミュニケーションの第一歩であるあいさつは2位。1位と同様に円滑な人間関係のためには欠かせない。50代の女性は「時々あいさつをまったくしない人がいるが、気分が悪くなってくる」という。
職場であいさつをするかどうかを尋ねたところ、「必ずする」という人は91%に上った。ただジェイティービーモチベーションズのコンサルタント、菊入みゆきさんは「本人はしているつもりでも、声が小さい人が多い。重要なのに、案外できていない」と指摘する。
「職場での人間関係」で2位になった「報告・連絡・相談」が徹底されていても、コミュニケーションに行き違いが生じることがある。「それを避けるには周囲から『話しかけやすい人』と思われることが大事。そのほうが情報も集まってくる」(菊入さん)。
家族との関係では「食事中に携帯でメールなどをしない」(6位)、「きちんと注意する」(8位)、「いいところを見つけてほめる」(9位)なども上位に入った。
コミュニケーション塾を主宰する今井登茂子さんは「家族に『おはよう』というのは当たり前で、もっとその日起きた出来事を家族に話したほうがいい。少しでもお互いが自分のことを話せば、心身の状態が分かる。ぜひ実践してほしい」と話している。
調査の方法 日経生活モニターを対象に昨年12月上旬、人間関係をよりよくするために気にかけていることを事前調査として実施。回答結果を基にコミュニケーション塾主宰の今井登茂子さんの協力を得て選択肢を作成し、インターネット調査会社のマクロミルを通じて同月中旬に調査した。対象は20~60代の勤務経験のある既婚男女で、「一般的な人間関係」「家庭での関係」「職場での関係」を良好に保つために何が重要かをそれぞれ30の選択肢から選んでもらった。有効回答は1000人(男女同数)。
近所とはまず「あいさつ」、できれば「世間話」も
地域での近所付き合いでもあいさつは重要だ。「目が合えばきちんとあいさつするし、話したことがない人でも会釈はする」(20代男性)という人が多い。
長期の付き合いとなるご近所だからこそ、関係悪化は避けたい。「深入りと悪口は厳禁」(60代女性)、「相手の家庭の詮索はしない」(40代女性)という意見も目立った。
コミュニケーション塾を主宰する今井さんが「あいさつプラスα」として提案するのが世間話。「3分でもいいから立ち話できる関係を築いておくと、いざというときの助け合いにもつながりやすい」と話す。
宮城県に住む40代の女性は「普段からあいさつしたり、留守にするときは一声掛け合ったりしていた。東日本大震災ではご近所と足りない物を融通しあい、近所付き合いをしていてよかったと実感した」という。
地域の集まりにはできるだけ参加する人も多い。「行事には積極的にかかわり、顔を売っている」(30代男性)という。
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