商品増やせば売り上げは減る 人の心の意外なカラクリ第5回 アイエンガーの法則

それに、今は何が売れるか分からない時代です。売れ筋が読めなければ、たくさんの商品を並べ、動きのよいものを素早く増産する、といった手を取らざるをえません。いずれにせよ、商品を絞り込めないのなら、選択回避が起こらないような工夫が必要になります。

一つは、大まかに商品を分類して選びやすくすることです。24種類のジャムを、くだもの系、野菜系など、数種類にジャンル分けしておくのです。

自家消費用とギフト用、定番商品と季節商品など、低カロリーと無添加など、分類の仕方はいろいろあります。これらの切り口を組み合わせて、ニーズにピッタリのジャムを発見してもらいやすくすれば、選択回避が起きにくくなります。

この時に、いきなり考え込ませるような選択をさせず、選びやすい切り口から選ばせるのがコツです。どのカテゴリーから選択させるか、切り口の順番が大切となります。

それでも選べないとしたら、自分の欲しいものがよく分かっていないからです。そんな時は、目的や便益を尋ねてあげるのがよい方法です。

「どのようにお使いになるご予定ですか?」「これらのジャムになにを期待されていますか?」といったように。購入したあとの姿が具体的にイメージしやすくなり、選択が促進されるからです。選択回避を回避する技として覚えておきましょう。

堀公俊
日本ファシリテーション協会フェロー。大阪大学大学院工学研究科修了。大手精密機器メーカーで商品開発や経営企画に従事。1995年からファシリテーション活動を展開。2003年に日本ファシリテーション協会を設立、研究会や講演活動を通じて普及・啓発に努める。著書に「ファシリテーション入門第2版」「会議を変えるワンフレーズ」など。

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