時間よりビジネス法則 仕事で成功するための努力とは第1回 グラッドウェルの法則

どれくらい継続すれば身につくのか?

何度やってもうまくいかない、何年やっても身につかない、必死で頑張っても追い越せない……。理想の自分に向けて、スキルアップを目指す人がよく抱える悩みです。

「継続は力なり」という言葉があるように、粘り強い努力なくして新たな能力も輝かしい未来も手に入りません。ところが、自分では精いっぱいやっているつもりでも、人から見たら努力不足ということもあります。一体、どれくらい努力すれば熟達できるのか、皆さんはご存じですか。

たとえば、「石の上にも3年」ということわざがあります。遠方に転勤を言い渡すときも、「とりあえず3年は頑張ってくれ」というのが常とうフレーズとなっています。人事ローテーションを、3年を一つのメドにしている企業・団体も多くあります。

しかしながら、3年というのは、人並みのことができるのに要する最低の時間、と考えることもできます。あるいは、新鮮な気持ちで仕事に打ち込める限界、とも取れます。

私の海外駐在の経験からもそれは言えます。1年目はワケも分からないうちに過ぎ、2年目にようやく仕事や生活が軌道に乗り、3年目にいよいよ本腰を入れて……となったところで帰国命令が。3年では慣れるので精いっぱい、何かを習得するには程遠いと実感した次第です。

どれくらい努力すればひとかどの人物になれるのか。ジャーナリストのマルコム・グラッドウェル氏が著書「天才!成功する人々の法則」のなかで一つの答えを紹介しています。

ローマは一日にして成らず

元になったのは心理学者E・エリクソンの調査結果です。スポーツや芸術の分野で傑出した能力を発揮している人の練習時間を調べたところ、1万時間という答えを得ました。「1万時間の法則」(グラッドウェルの法則)と呼びます。

たとえば、あらたに一つの仕事を任され、他のことは一切やらず、それに専念するとしましょう。日本人の平均の年間労働時間が2000時間程度であり、習得に5年かかる計算になります。

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