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中西宏明経団連会長の発言が就活ルール見直しのきっかけになった

中西宏明経団連会長の発言が就活ルール見直しのきっかけになった

就職活動のルールが見直される動きがあるそうね。いつからルールが変わるのかな? なぜ今、問題になっているの? 望ましい形の就職活動は? 就職活動(就活)について、前島典子さん(51)と菅野道子さん(53)が水野裕司編集委員に話を聞いた。

――就活が変わるのですか?

経団連の中西宏明会長が2018年9月に「採用活動の日程ルールを廃止したい」と発言し、見直しの動きが本格化しました。2021年春以降に入社する学生が対象です。10月15日から、政府が中心になり経済界と大学も加わって就活ルールの話し合いが始まっています。今は大学3年の3月に会社説明会、4年の6月に採用選考がスタートします。おそらく21年春入社までは今の日程のままになりそうです。

ただ、就活ルールの廃止には反対の声もあります。大学側は、日程の目安がなくなると長期化につながり、学業に支障をきたして学生が混乱すると懸念します。一方、中小企業は大企業の後に採用を始めます。大企業の採用活動の時期が読めなくなり、学生に内定を出しても逃げられるリスクを心配しています。話し合いで新たなルールができるのかどうか注目されます。

――なぜ今、就活ルールが見直されるのですか?

まず、就活ルールはすでに形骸化している面があります。経団連の1300超の会員企業の自主ルールで、加盟しない外資系企業や新興企業は、もっと早く採用活動を始めます。会員企業には、優秀な学生を先に採られてしまうという焦りがあります。

会員企業も本当に守っているか疑問の声もあります。6月1日に一斉に第1陣の内定を出す企業が多く、実際の選考は水面下で行われているとみられています。

短期間に選考活動が集中する弊害もあります。翌年卒業する学生が一斉に就活する新卒一括採用は、企業にとっては効率的に採用できます。半面、漠然とした人柄やコミュニケーション能力が基準になる傾向があり、本当に必要な知識や能力の見極めは不十分になりがちです。学生は就活に備え、勉強よりも面接での対応力を磨くことに重点をおくようになります。

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