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暮らしを変えた立役者

つゆ・麺・厨房… 立ちそば、見えない進化これからも 「名代 富士そば」創業者 丹道夫氏(21)

2018/10/19

「立ち食いそばほどいい商売はない」と語る(東京都渋谷区の代々木店)

立ちそば店「名代 富士そば」を創業した丹道夫(たん・みちお)氏の「暮らしを変えた立役者」。最終回となる第21回では改良を重ねているつゆやそばの秘密を明かします。

◇  ◇  ◇

世界中の人に食べてもらうようになった富士そば。より多くの人に、よりおいしいものを、という思いは募るばかりです。

■つゆもそばもグレードアップ

つゆに使っている醤油(しょうゆ)は香川県・小豆島産にすべて切り替えました。きっかけはテレビでみた光景です。アイスクリームにかけて食べているのを見て、「これは本物だ」と思い、すぐに現地に足を運びました。「生産量に限りがあるから」とメーカーにいったんは断られました。「これだけのものはよそにはない。全店で使いたい」と熱意を伝え、契約に至りました。

新たなそばにも挑戦しています。そばは、そば粉とつなぎの小麦粉を混ぜてこね、鍛えて、延ばしてつくります。一般の製麺機では「手打ち」に比べるとどうしても麺が硬くなりがちなところが欠点でした。

手打ちに近い風味のそばができる製麺機が開発されたと聞きつけ、一部の店舗で導入しました。店員はそばの生地を製麺機に入れ、押し出されてきた麺をすくって、鍋でゆでるだけ。麺の太さは不ぞろいですが、風味が格段に増した「乱切りそば」の提供を始めました。

■「立体厨房」の導入で人手不足に対応

2017年4月に導入した慶応三田店(東京・港)ではそば粉の割合を8割に高めた「二八そば」を国内の富士そばで初めてメニューに加えました。ざるそばが1人前490円と通常のメニューよりも5割高くなりました(価格は当時)。そば湯も出していますが、この値段では日常的に食べてはもらえません。他の店にも広げたいのはやまやまですが、どこまで安く出せるかが課題です。

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