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トラブルが発生した際の打開策は長時間残業しかない? 画像はイメージ=PIXTA

トラブルが発生した際の打開策は長時間残業しかない? 画像はイメージ=PIXTA 

仲間が誰も助けてくれない!

少し古いデータですが、日経情報ストラテジーが実施した「助けて!組織風土改革にすがるIT業界(2013年)」と呼ばれるアンケートの結果は、昨今の職場の実情を物語っていました。皆さんも思い当たる節があるのではないでしょうか。

「同じ部門の社員同士であっても心に壁があり、会話や協力ができていない。同僚のことを、実はよく知らない」。48%の方が「はい」と答えました。

「顧客の厳しい要求に対応するため多忙を極め、周囲と相談したり、アドバイスし合う機会が大幅に減っている」。50%の方が「はい」と答えました。

こんな設問もあります。「プロジェクトマネジメントの導入でスケジュールやコストの管理は厳しくなったものの、トラブルが発生した際の打開策は長時間残業であり、現場は疲弊しきっている」。なんと66%もの人が「はい」と 答えているではありませんか。

IT(情報技術)業界に限らず、多くの人は孤立無援・孤軍奮闘で働いています。個人の目標を着実に達成することが求められ、他の人のことを考える余裕がありません。問題が起こったとしても、自分で解決するしかなく、誰も助けてくれません。組織(チーム)とは名ばかりの、独立した個人の寄せ集めになっているのが今の職場です。

こんな状況で、果たして組織が抱える問題が解決できるのでしょうか。

問題解決に向けてみんなで一歩踏み出す

今、世の中は解決が難しい問題であふれかえっています。いろんな要因が複雑にからみあっており、何をどう変えればよいか、正解は簡単には見つかりません。

それを一人の人間に任せるのには無理があります。関係者(中でも現場に近い当事者)を集めないと全体像が見えてきません。さまざまな専門知識も求められ、とても一人では手に負えません。

仮に、何でも知っている優れたリーダーがいたとしましょう。ところが、複雑な問題には多数の利害関係者がかかわっており、指示命令や伝言ゲームでは思うように動いてくれません。自分が決定に参加しないものは納得できず、納得しないと実行しようという気にならないからです。複雑な問題に対しては、問題に加担しているすべての利害関係者が集まり、納得いく結論をつくり上げるしか手はありません。

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