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暮らしを変えた立役者

80歳、長男を社長に 出店場所選びのコツを伝授 「名代 富士そば」創業者 丹道夫氏(19)

2018/10/5

富士そばの出店候補となる駅前繁華街といっても、立地によって条件はいろいろ。他の外食企業には商圏人口などのデータを収集、分析して決めるところも多いようですが、商圏人口は関係ないと思っています。よそはよそ、うちはうち。必ず現場に行って、自分の目で見て決めています。

■判断が難しい出店場所選び

もちろん成功ばかりではありません。主要顧客であるサラリーマンがいつも大勢集まる、JR新橋駅前のSL広場の近くの角地に出した店舗は、立地や人の流れなど出店条件は十分に満たしたはずでしたが、実際に開店してみると、客入りが振るわず閉店。いまだにダメだった理由はよくわかりません。

東武東上線・大山駅(東京・板橋)の改札横に出した店も、人が集まるという点ではこれ以上の立地はありません。ただ、この店も結局は失敗。賃料が高く、駅の構内なので24時間営業ができないなど条件が厳しく、採算に合わなかったのです。お客さんの評判が良かっただけに、とても残念でした。

経営全般を任せていますが、有樹にはまだ二人三脚の意識があるようです。常々、相談を受けますし、本社内ではひとつの机を共用しています。2人の間では最近、大きな意見の違いはほとんどないのですが。

現在、富士そばの店舗網は東京都心だけでなく、神奈川県や千葉県、埼玉県の郊外にも広がっています。ロードサイドではなく、もちろん駅前です。

■女性、家族連れ、訪日外国人へ広がる客層

先日、2017年7月にオープンしたばかりの東武東上線・みずほ台駅(埼玉県富士見市)前の店舗を見に行きました。「ここが有名な富士そばの店なのね」。女性グループの会話を耳にしたときはうれしかったです。

立ち食いそばに本格的に取り組んだ当初、道行く人の3人のうち1人には富士そばを知ってもらいたいという目標は達成しつつあるようです。客層もかつてのサラリーマンから、女性、家族連れ、そして訪日外国人と広がってきています。

[日経MJ(流通新聞)2017年8月18日付]

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